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GeoFEM:並列有限要素法固体地球シミュレータ・プロジェクト
奥田洋司
高度情報科学技術研究機構(RIST)/横浜国立大学工学部生産工学科
□科学技術庁「地球シミュレータ計画」とRIST「GeoFEMプロジェクト」
科学技術庁では、地球環境問題の解決、自然災害に対する対策等への貢献を図るため、地球変動予測の実現を目指し、地球観測、地球変動プロセス研究及びシミュレーションを三位一体として、総合的・計画的に推進することとし、平成9年度より、地球の未来を映し出す「仮想地球」をコンピュータ上に再現する「地球シミュレータ」の開発に着手している(http://www.sta.go.jp/ umi/umi.html)。前号(No.19)ニュースレターにもその紹介がなされている(http://www.me.ynu.ac.jp/JSME_CMD/nl-19.html)。
地球シミュレータ計画では、現状の約1000倍の実行処理速度、すなわちピーク処理速度30TFL0PS程度、実効5TFL0PS程度の演算能力を有する世界最高レベルの超高速並列計算機システムが開発される(http://www.nec.co.jp/ japanese/today/newsrel/9801/2101.html)。GeoFEMとは、固体地球に関わる諸問題を、この地球シミュレータをプラットフォームとして解析する高度な並列ソフトウェアシステムの開発を行うプロジェクトであり、 (財)高度情報科学技術研究機構(RIST)を中核拠点として開発が進められている。
□GeoFEMの概要(1)
GeoFEMでは、地球内部のダイナミクスと熱輸送を含む固体地球分析のモデリングとシミュレーションにより、全地球および日本列島域の地殻・マントル活動の長期的な予測、局所地域での地震発生・地震波伝播メカニズムの解明へのチャレンジを行う。具体的には、マルチフィジクス/マルチスケール問題の並列有限要素法ソフトウェアシステムである。固体地球分野ではまだ確定していないモデルも多くあり、固体地球モデリングの研究グループとの協力体制のもとシミュレーションソフト開発が進められている。
GeoFEM開発は2フェーズからなり、その第1フェーズ(平成9~10年度)のGeoFEM/Tigerでは、多目的の並列有限要素法コードが開発されることとなっている。データ構造、並列環境下の前処理、MPPを最大限に稼動させる際のメモリ管理、非構造格子データの並列画像処理、オブジェクト指向的サブシステム構成、等における新たな技術の導入により、今後の並列有限要素法解析の基盤コードとして位置付けられることが期待されている。今後の開発状況は学会やWEB (http://geofem.tokyo.rist.or.jp)で報告を行ってゆく予定である。
□参考文献
(1) 奥田洋司、GeoFEM:並列有限要素法固体地球シミュレータ、第47回応用力学連合講演会講演予稿集、pp.113-116, 1998.