部門紹介
95期 部門長挨拶
第95期部門長 |
この度、岡田裕前部門長(東京理科大学)の後を引き継ぎ、第95期計算力学部門長を務めさせていただきます。越塚誠一副部門長(東京大学)、奥村大幹事(大阪大学)、高橋昭如副幹事(東京理科大学)、部門運営委員会委員、各種委員会や研究会の皆様をはじめ、部門に関係する全ての皆様とともに、部門の円滑な運営とさらなる発展に努めてまいりたいと思います。
計算力学部門は日本機械学会会員の部門登録の第1位から第3位までの合計が5,000名を超え、23部門の中ではかなり大きい部門と言えます(平成28年11月末集計)。第1位、第2位、第3位の登録者数が余り変わらないというのが特徴です。つまり、計算力学がさまざまな分野に浸透してきたことが分かります。
学会とは、会員にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。言うまでもなく会員の学術的活動を推進する観点からです。学会の企画する講演会などを通して自分の研究成果を発表したり、他の人の発表を聞き、議論や情報交換を通して自身の研究を発展させることだと思います。毎年秋には、部門講演会としての計算力学講演会と日本機械学会の年次大会が開催されます。計算力学講演会ではオーガナイズドセッションを中心に特別講演、一般セッション、フォーラム、ポスターセッションがあります。年次大会では他部門とのジョイントセッション、市民フォーラム,先端技術フォーラム、ワークショップ等が企画されます。また、計算力学部門には、現在7つの研究会(逆問題解析手法研究会、九州地区計算力学研究会、マルチスケール計算固体力学研究会、癒し工学研究会、電磁流体解析関連技術研究会、設計情報駆動研究会(新設),設計に活かすデータ同化研究会)が設置されおり、研究会の中の活動だけでなくオーガナイズドセッションの提案企画や国際シンポジウムを開催しています。
学会のもう一方の重要な役割として、学術論文誌の発行があります。和文の日本機械学会論文集と英文レビュー誌(Mechanical Engineering Reviews)、英文誌(Mechanical Engineering Journal)、および英文速報誌(Mechanical Engineering Letters)があり、カテゴリとして計算力学およびComputational Mechanicsが入っています。多くの人から投稿される研究論文が査読を経てこれらの論文誌に掲載され、それらが蓄積されることで学術研究の発展を中心的に支える役割をしています。投稿した論文が掲載されれば、研究者の研究業績となることは言うまでもありません。
計算力学部門登録会員への情報伝達としては、毎月発行される日本機械誌とは別にwebベースの本ニュースレターがあり、部門独自の有用な情報が掲載されています。また、部門のメーリングリストを開設しており、部門活動に限らない計算力学分野に関する情報の交換を積極的に行っています。
一方、計算力学技術者の養成のため、計算力学技術者認定試験対策講習会を毎年、企画・実施しています。講習会では,会員外の参加者も多く、社会的なこの分野に対するニーズに応えるものとなっています。2016年度には計算力学技術者2級標準問題集の大幅改訂も行っています。
また、計算力学部門への功績、業績を称えるために部門賞として功績賞、業績賞の表彰を行っています。計算力学講演会での講演に対して、優秀講演賞、優秀技術講演賞、若手優秀講演フェロー賞の表彰も行っています。学会本部へ日本機械学会フェローの推薦、学会賞(論文)候補の推薦を行っています。また、文部科学大臣表彰「若手科学者賞」についても、計算力学部門から候補者を推薦しています。
計算力学部門にご登録頂きました皆様には、是非、このような学会活動に積極的に参加して頂き、有効にご活用いただけますようお願いいたします。学会を発展させるのも、盛り上げるのも全て会員次第です。計算力学部門の運営委員会はその手助けとなるべく新しい企画や改善に努めて行きたいと思いますので、是非忌憚なきご意見をいただけますと幸いです。