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1995年計算力学部門賞贈賞報告
齋藤武雄
計算力学部門賞選考委員会委員長
東北大学工学部
本部門で1990年度より功績賞、業績賞の2つの部門賞が設けられた。功績賞は、学術・教育・学会活動・出版や国際的活動などにおいて計算力学の発展に著しく貢献のあった個人を対象とし、また、業績賞は,計算力学の分野で顕著たな研究または技術開発に貢献した個人を対象としている。
1995年度部門賞の選考経緯と結果を以下に報告する。 まず、学会誌等を通じて部門賞候補者が公募され、それをもとに7名の選考委員による慎重審議を行なって、功績賞2名、業績賞1名を選出し、運営委員会に諮り満場一致で了承された。
功績賞は、我が国における有限要素法研究の草分けの一人で、有限要素法の破壊力学への応用を主たるテーマとして数多くの論文を発表し、国際的評価の高い前東京大学教授で、現在、東海大学に勤務されてる三好俊郎教授に与えられた。特に、スーパーコンピューティングの重要性に早くから注目し、有限要素法を中心とするスーパーコンピューティングの応用技術に関して、我が国の先導的役割を果たしている。また、受賞者は、多数の入門書及び専門書の著作活動を通じて、教育・普及に多大の貢献をされ、長年にわたる計算力学分野への貢献が認められた。
もう一人の功績賞は、過去30年に渡って流体力学および伝熱学の研究、特に乱流現象の数値予測に関して多大の業績を挙げ、現在この分野の世界的指導的研究者で英国マンチェスター大学のB.E. Launder教授に与えられた。乱流モデルの分野で同教授が1970年代に提案した2方程式モデルや応力方程式モデルは、現在に至るまで世界的に実用に供されており、計算力学分野における業績と貢献は顕著なものがあり、功績賞に値すると認められた。
次に業績賞は、弾性体力学および原子・分子モデルによる材料評価の分野で多大な業績を挙げた大阪大学の北川浩教授に与えられた。同教授は、弾塑性体の構成式、塑性加工の理論解析、非弾性体の熱力学、原子分子論に基づく材料設計の研究に従事され、また、はやくから計算機を用いた力学計算の有用性に注目し、この分野では日本において先導的な役割を果たしたことが認められた。
今回受賞された各氏の略歴を以下に紹介申し上げます。
○三好俊郎博士ご略歴
昭和43年3月 東京大学工学部精密機械工学科卒業
昭和48年3月 東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻博士課程修了(工学博士)
昭和48年4月 東京大学工学部精密機械工学科講師
昭和49年4月 東京大学工学部精密機械工学科助教授
昭和61年7月 東京大学工学部精密機械工学科教授
平成6年4月 東海大学工学部航空宇宙学科教授
○Brian E. Launder博士ご略歴
1961年 インぺリアルカレッジ機械工学科卒業
1964年 マサチューセッツ工科大学機械工学科修了(ScD)
1964年 インぺリアルカレッジ機械工学科講師
1971年 インぺリアルカレッジ機械工学科リーダー
1976年 カリフォルニア大学デービス校機械工学科教授
1980年 マンチェスター大学教授
1980年 同熱流体部門主任教授
1983年 同学科長
1987年 ASMEフェロー
1994年 英国王立協会フェロー
1994年 英国王立工学アカデミーフェロー
○北川 浩博士ご略歴
昭和38年3月 大阪大学工学部機械工学科卒業
昭和40年4月 大阪大学大学院工学研究科
機械工学専攻博士課程進学
昭和43年3月 同上修了(工学博士)
昭和43年4月 大阪大学工学部助手
昭和43年9月 大阪大学工学部助教授
昭和62年11月 大阪大学工学部教授