プログラム
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日時:2024年11月25日(月)~11月28日(木)(テクニカルセッション2024年11月25日(月)~ 27日(水),テクニカルツアー28日(木))
- 場所:仙台国際センター展示棟(宮城県仙台市)
- プログラム
下記PDFファイルをダウンロードしてご覧ください。随時更新いたしますので、本ページの最新版をご確認ください。
1. 全体プログラム: 10月29日更新
2. マイクロナノ工学シンポジウムポスターセッションプログラム: 11月6日更新
本ファイル中の講演番号をご確認のうえ、予稿集原稿およびフラッシュプレゼンテーションの所定の位置に記入してください。
※(11月6日更新)ポスターセッション3, 4(2日目午後と3日目)の講演番号に"PN"をいれる修正を行いましたので、ご確認ください。
基調講演
11月26日(火) 17:35-18:15 (26P4-M-1)
日本の産業競争力強化に向けて
国立研究開発法人産業技術総合研究所
理事長 兼 最高執行責任者
石村 和彦 氏
<Abstract>
日本は、この30年で産業競争力が大きく低下した。競争力は他社との差別化から生まれる。そしてその鍵はイノベーションの創出である。そのためには多様性が必要であり、オープンイノベーションが有効だが、日本は圧倒的に遅れている。産総研は、日本から次々とイノベーションを生み出す「ナショナル・イノベーション・エコシステム」の中核となることを目標とし、研究成果の社会実装を加速するための株式会社AIST Solutions設立などさまざまな改革に取り組んでいる。本講演では、エコシステムのプロトタイプ構築に向けた取り組みや、企業や大学などにも開かれた特徴的な研究開発ファシリティについて紹介する。
<CV>
1979年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
1979年 旭硝子株式会社(現AGC)入社
2000年 株式会社旭硝子ファインテクノ 社長
2006年 旭硝子株式会社 執行役員
2008年 同社 社長
2015年 同社 会長
2020年より 産総研理事長。2021年より最執行責任者を兼務。経済同友会副代表幹事などを歴任。
機械学会マイクロ・ナノ工学部門 表彰講演
11月25日(月) 15:30-17:00 (25P3-A-1)
エンジン研究へのMEMSセンサの応用
明治大学理工学部
教授
中別府 修 氏
<Abstract>
熱工学を専門としMEMSを使う研究者として、エンジン研究へのMEMSセンサの応用について紹介する。熱効率向上が至上命題となるエンジンでは、燃焼ガスからエンジン内壁面への伝熱ロスの低減が重要なトピックである。金属基板に薄膜センサを形成したMEMS熱流束センサの開発により、エンジン内壁面の局所・瞬時の伝熱特性が明らかとなってきている。また、火炎が壁面へ接触して生じる消炎現象の理解も重要となっており、火炎の接近と壁面熱流束の関係を捉える試みもMEMSイオン電流センサの応用により期待されている。MEMSの活用を一般機械へ広げる試みとして参考にしていただきたい。
<CV>
1990年3月 東京工業大学大学院総合理工学研究科エネルギー科学専攻修士課程修了
1990年4月 東京工業大学工学部 助手
1993年5月 米国カリホルニア大サンタバーバラ校 客員研究員
1996年10月 東京大学大学院工学系研究科 助手
1998年4月 東京工業大学工学部 助手
2000年2月 東京工業大学工学部 助教授
2006年4月 明治大学理工学部 助教授
2007年4月 明治大学理工学部 教授
2024年4月 明治大学 副学長(研究担当)
企画講演 「三次元構造体の創出・計測とその応用」(3件)
11月25日(月) 14:05-15:20 (25P2-A)
25P2-A-1
3次元プリンティング技術による流体デバイスの作製
シンガポール工科デザイン大学
准教授
橋本 道尚 氏
<Abstract>
3次元プリンティングを用いたプロトタイピングの手法が注目されていますが、100 ミクロンオーダーでの中空構造を有するマイクロ流体デバイスの作製のためにはいくつかの留意点があります。本講演では、FDM、SLA、DIW などの異なる3次元プリンティング手法を紹介し、それらを流体デバイスの作製へのユニークな応用例を紹介します。また海外での研究室立ち上げ・運営についての経験もお話しします。
<CV>
2003年 オレゴン州立大学化学科及び生物化学・生物物理科卒業
2009年 ハーバード大学化学物理博士課程修了(Ph.D., Chemical Physics)
2009-2013 年 マサチューセッツ工科大学・ボストン小児病院 ポスドク研究員
2013-1014 年 サバティカル
2014年 シンガポール工科デザイン大学 助教授
2021年 シンガポール工科デザイン大学 准教授
25P2-A-2
三次元がん微小環境下における1細胞の遺伝子発現と動態の統合解析
京都大学 医生物学研究所
特定助教、教授
峯岸 美紗 氏、新宅 博文 氏
<Abstract>
我々は、マイクロ界面動電現象を用いて、1細胞に注目した遺伝子発現と細胞状態の統合解析法を開発してきた。近年では、細胞動態と遺伝子発現の時系列変化を追跡する新規解析法の確立を目指している。その一例として微小ハイドロゲルビーズによりがん細胞が遠隔臓器へ浸潤した際に晒される力学環境を再現し、増殖・細胞死・老化および休眠といった細胞動態の大規模追跡と網羅的遺伝子発現解析により、力学微小環境におけるがん細胞がとる生存戦略の分子機構を探索している。
<CV>(峯岸 美紗 氏)
2017年3月 東京工業大学生命理工学部生命工学科卒業
2022年3月 東京工業大学生命理工学院ライフエンジニアリングコース 博士課程修了,博士(工学)
2022年4月 日本学術振興会 特別研究員PD
2023年10月 理化学研究所 学振特別研究員PD
2024年4月 京都大学医生物学研究所 特定助教
25P2-A-3
放射光施設ナノテラスを活用した材料可視化への挑戦
東北大学 国際放射光イノベーション・スマート研究センター
教授
小野 新平 氏
<Abstract>
今年度4月より放射光施設「ナノテラス」の運用が開始されました。しかし、巨大な放射光施設を活用するとなると、利用にはハードルの高さを感じる方もいるかもしれません。そこで本講演では、放射光を活用することで何ができるのか、どのような測定が可能なのかについて、具体的な測定例を交えてご紹介します。
<CV>
1998年 東京工業大学大学院理工学研究科科学専攻卒 博士(理学)
1998年 一般財団法人電力中央研究所入所
2024年 東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センター 教授
Future Technologies 合同招待セッション 招待講演 (機械学会分)
11月27日(水) 13:50-15:20
動的変形マイクロフィルタデバイスを用いたリキッドバイオプシー技術の開発
熊本大学大学院先端科学研究部
准教授
中島 雄太 氏
<Abstract>
がん医療において、再発・転移の有無や治療薬投与のタイミングなど、治療後の状態を経時的にモニタリングする技術は重要である。本講演では、流体力に応じて動的に変形可能なマイクロフィルタデバイスを用いて、がん患者の血液中にわずかに存在する循環腫瘍細胞(CTC)の有無や量を評価することによって、がんのモニタリングが可能なリキッドバイオプシー技術について紹介する。
<CV>
2007年3月 九州工業大学大学院生命体工学研究科博士後期課程修了 博士(工学)
2007年4月 九州工業大学大学院生命体区学研究科 博士研究員
2009年11月 山口大学大学院医学系研究科 応用医工学系専攻 助教
2010年4月 山口大学大学院理工学研究科 機械工学専攻 助教
2013年6月 熊本大学大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻 助教
2015年4月 熊本大学大学院先端科学研究部 産業基盤部門 准教授
2019年12月 熊本大学国際先端科学技術研究機構 准教授(併任)
2020年4月 熊本大学産業ナノマテリアル研究所 准教授(併任)