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学生会顧問を担当して

鶴岡工業高等専門学校(委員長校)顧問教官
            斉 藤 攻 悦

 本校が東北学生会に入会して初めて委員長校を担当したのが1984年であり、あっという間に13年が経過してしまいました。最初のときはほんのお手伝い程度で、委員長校の仕事がこれほど多岐にわたっているとは知りませんでした。特に、各校や支部との連絡、幹事校会議や研修会の設定など校務の合間にしなければならず、しかも前回の時に何もしていなかったのですべてが手探りの状態でした。
 しかし、学生にとってこの学会はいろいろな経験をするとてもよい機会があるとの認識から、学生にも入会を勧めて研修会への参加も呼びかけました。限られた予算の中でできるだけ教育効果の上がる会にもって行くべく努力をしておりますが、いつもこれで良いかと考えさせられております。特に近年の傾向として、若者の理科離れなどということを耳にするとき、この学会がその対策として何らかの手を打てないものかと考えるときでもあります。会員は機会関係のことが好きでこの道に入っているものが大半なので、さらに興味を喚起してより良い成果をもたらすには私たちがこれからどつすれぱ良いか、何かの機会に討論などしてはいかがなものでしょつか。
 今年度本校での幹事校会議のときに強く印象に残ったことは、各校の顧問教官の熱心さと遠方からでも日帰りという強行日程でのご出席でした。昨年私も一関高専さんでの幹事校会議のときは日帰りしましたが,もう少し予算に余裕があれば遠いところからの参加には宿泊費の負担ができるのにと思いました。交付金の内、旅費に使用できる部分があまりにも少なすぎるため、前刷集と機関誌ComPass印刷代、研修費などをとると学割往復料金を支払うのがやっとの状態です。もちろん、先生方は自分の研究旅費を使用するか、自費参加も余儀なくされる場合もあります。特に高専の教官は研究旅費も少なく、年度末に近い卒業研究発表講演会への学生引率には苦慮なさっている方が多いと聞きます。今後の総会などで検討して何かなければならない問題となっていると思われます。
 この学会の東北地区の特徴でしょうが、上記のような制約にもかかかわらず教官、学生共にかなりの努力をなさっており、研修会の参加や卒業研究発表講演会への出席がとても良いと思います。こんな状態の中で学生同士のつながりや教官と学生あるいは他校の教官との懇談など有意義な事が多く、顧問教官を担当していて仕事の励みになっております。今回、学生会担当幹事になっていただいた山形大学の渡辺先生とは以前からの顔見知りでもあり、いろんな助言をいただき大変助かりました。これまで高専という小さな枠の中での仕事ばかりでしたが、枠を広げることの大切さ、あるいは貴重な経験は今後も生かして行かなければならないと心に明記しております。このCompass編集に当たり思いつくまま記しましたが、今後各校の学生だけでなく、顧問の先生方のご意見なり感想を述べる場としてはいかがでしょうか。忙しい中で大変でしょうが、皆さんのご意見を討論する場が総会しかありませんので、多数の方の考えを述べて今後の参考にして行きたいものと思っております。そして、本会が着実な発展をとげて行ってもらいたいものです。


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