東北学生研修会に参加して 秋田大学鉱山学部 生産機械工学科 4年生 大多和 隆夫 今年の8月26日と27日にわたって田沢湖で行われた東北学生研修会に参加しました。自分にとっては初めての大きな交流行事である今回の研修会についてご報告します。初日の午後1時、秋田大学に集まった参加者の方違は総勢18名、その内3名が同行する先生方でした。今回の研修会では秋田日本電気を見学した他、田沢湖周辺にある秋田県の観光名所を訪問して学生同士の交流を深めました。 初日、5台の車で出発し、最初に秋田日本電気を訪問しました。ここではコンピュータや家電製品、AV機器などに使用する半導体デバイス(LSI)やプリント配線板の開発・生産を行っています。まず始めに会社の方が製品と建物、施設などについて説明して下さいました。次に工場内を見学。「機械の自動化と品質管理がすごい。」というのが印象に残りました。工場内は数十台もの自動機器が広いクリーンルーム中に何列もズラリと並んでいて、工場というよりは、まるで研究室といったような感じてした。クリーンルーム中では、高清浄度を保っていて塵や埃の発生を防いでおり、わずか2、3人の人が全身に雨合羽の様な無菌服を着て機械を管理しているという徹底した管理ぶりでした。出来上がった製品の標本を顕微鏡でみて、その精密で複雑さに驚きました。 秋田日本電気を見学した後、宿泊場所の「秋田たざわこ荘」へ向かいました。「たざわこ荘」では大日方先生による特別講演「ソーラーカー」が行われました。この講演では今年の8月に秋田県の大潟村で開催された「93ワールド・ソーラーカー・ラリー」に秋田大学から2台のソーラーカーが参加したときの模様をスライドとOHPを使って詳しく説明して下さいました。特に普通の車両とは違うソーラーカーならではの規則や、またレースコースには公道を使用する為、許可を取ったり、参加する章の車検をする必要があることなどを興味深く聞き、レースに参加する側だけでなく、開催する側にも多くの苦労があったこと知りました。講演が終わると夕食を食べながら歓談しました。食事が終わってもしばらくの間は話題がつきず、和気あいあいとして、まるで修学旅行御一行様といった感じてした。 2日目、朝食を食べながら窓からみた田沢湖は水がとても青く広々としていて印象的でした。朝食後、全員車に乗って出発しようとしたとき、突然神谷先生の車のエンジンが掛からなくなるというトラブルが起こりました。するとすぐに何人かの学生が集まり、車のボンネットを開けてバッテリーを調べ、プラグの汚れを拭き取り、エアクリーナーの掃除さえ済ませました。あまりの手際の良さに、「おお、さすがに機械学会の団体だ、これなら修理屋さんも要らないぞ。」と感心してしまいました。が、奮闘も虚しく「神谷号」は息を吹き返しませんでした。しかたなく「神谷号」はその場に残し、乗員は他の車に分乗して田沢湖へ向かいました。 2日目は観光が目的で、田沢湖を1周し、その途中の県民の森とたつこ像を訪れた他、角館町の武家屋敷と伝承館を見学しました。武家屋敷と伝承館では刀などの当時の武器や生活道具、調度品の他に絵画や焼き物などの美術品や伝統工芸品を見ることが出来、ほんの一部ではありますが秋田県の郷土文化に触れることが出来ました。 今回の研修会では普段見ることの出来ない所を見学することや、為になる講演を聞くことが出来て、本当に貴重な体験をしたと思います。機会があったら、また次の研修会にも参加したいと思っています。最後に今回の研修会でお世話になった方々、本当にどうも有り難うございました。 |