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東北学生会研修会に参加して

秋田高専 機械工学科 5年
      佐藤 和弥

 8月26日−この日は冷夏と言われた今年だが,暑い日だった。その上,台風が接近しているとの情報も聞かれたが,この日から始まった2日間の東北学生会研修会には,日頃の行いのせいか,よい天気に恵まれた。
 この東北学生会研修会というのは,機械学会に所属する人々との親睦を深めることを目的とした小旅行であり,その目的地は田沢湖だった。幹事校である秋田大学の人たちの車に分乗し,田沢湖に向かう途中で,今話題の秋田市郊外御所野にある日本電気(株)を見学した。電子ディバイスの精密な加工をしており,ゴミや室温などに気をっかっていたのが印象に残っている。見学を終えた車の中では,お菓子が配られ,まさに遠足気分といった感じだが,自然の空気を利用したためか非常に暑く,旅行のあとで渡された写真で,日焼けした自分の顔を見てもわかるように,2時間以上の車の旅では,しんどさを感じた。
 やっとの思いで,宿泊地の田沢湖荘に到着し,自分の部屋を確認した後,秋田大学の大日方教授による大潟村で開催されたソーラーカーレースの結果を中心とした特別講漬が行われた。ソーラーカーについては,大日方教授が,高専での授業の中でもよく話をされており,興味深い講演であった。
 さて,いよいよ堅苦しいことをぬきにしての夕食の時間になった。この研修会に参加した人は,ほとんどこれを目当てにしていたことだろう。自分もその一人であった。コップには麦色の液体が注がれ,飲み干す前にまた注がれるといった具合であった。この当時,僕は未成年なので,あえてこの液体の正体は明かさないでおこう。やがて,みんなが少し気持ち良くなってきたところで,東北人特有の照れもぬけ,他の学校の人達と生活や地域に関することを話し始めた。そうしたうちに時は進み,僕と同じ部屋の人達は,片手にコップを持ったまま部屋に戻った。その後で,温泉に入ったのだからたまったものではなく,疲れをとるはずの温泉が,さらに疲労度を増したことは言うまでもないだろう。さらに温泉を出た後で,確かアサヒとかいう会社の自動販売機の商品の全てを,売り切れにした強者もいた。さすがに僕はそのような強者にはっいてゆけるはずもなく,部屋の人達との雑談に時を過ごした。僕が布団に入ったのは,おそらく朝方に近かったことだろう。
 こんな訳で,27日の朝7時の起床はすがすがしいはずはなかったが,田沢湖を一周しているときには目が覚め,久々の田沢湖の景色を楽しみながら眺めることが出来た。そして,最後の目的地角館町の武家屋敷で伝統工芸などを見学し,研修会は無事終了した。
 当初は,何となくと感じていた旅行も,親睦を深めるという目的を達成することが出来,有意義な2日間であった。
 最後に,この企画を担当された秋田大学の熊谷先生はじめ教職員ならびに学生の皆様に心からお礼申し上げます。ありがとうございました。


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