◇動力エネルギー部門見学会◇
沖縄県企業局北谷浄水場海水淡水化施設/電源開発(株)沖縄やんばる海水揚水発電所

九州大学 高田保之

  6月28〜29日の1泊2日の日程で、沖縄県の標記2箇所の見学会を実施しました。海水揚水発電所については、ニュースレター20号(2000/5/1発行)に紹介記事が掲載されていますので、ここでは海水淡水化施設を中心に報告します。
 海水淡水化施設は那覇から車で約1時間北に位置した北谷浄水場に隣接して設置されています。総事業費は約347億円で、1995年に一部供用を開始し、1997年に施設が完成しました。施設の概略は次の通りです。


[淡水化施設の諸元]
  • 生産水量40,000m3/日(国内最大)
  • 淡水化方式 逆浸透法(RO膜)
  • 回収率   約40%
  • 膜の種類 スパイラル型芳香族ポリアミド複合膜
  • エレメント総数1,296本
  • 高圧ポンプQ8.91m3/min×H650m×8台
所長の説明によれば、国庫補助率が85%なので、造水コストは約170円/m3だそうです。また、皮肉なことに、施設が完成してから降雨状況が改善し、活躍の機会がないのが悩みのタネであると伺いました。

 沖縄という魅力的な地域で見学会が行われたためでしょうか、募集定員を上回る33名の参加者がありました。懇親会の後、ホテルの隣の居酒屋で開いた二次会には20名以上の参加がありましたし、見学会解散後も那覇市内でウロウロしている多数の参加者を目撃しました。皆さん単に純水な動機だけで参加されたとは思えない異様な盛上りでした。

 なお、見学会の写真が http://propath.mech.kyushu-u.ac.jp/okinawa/photo.htmlでご覧いただけます。


海水淡水化施設玄関での集合写真