日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第109号
日本現存最古のピッチングマシン
カタパルト式:型式KS-P型/型式AR型
カタパルト式ピッチングマシンは、関東学院大学斉藤八雄講師が日本で最初に設計した。
型式KS-P型は1958(昭和33)年に(株)熊谷組(現テクノス(株))で製造されたもので野球殿堂博物館に展示されている。一方、型式AR型は同時期に中日スタヂアム(株)(製造元:啓発工業(株))が製造したもので、動作可能な状態で中日バッティングセンターに展示されている。これらは共に中日ドラゴンズで使用されていたものである。
本機構は、圧縮したばねでボールを押し出して投球を行う。また、ボールがセットされたハウジングの爪でボールに回転を与え、 1分間に12球の直球や変化球を投球することができる。これは投手15人分の働きと等しく、当時、プロ野球界でも主力投手がバッティング投手を行っていたため、この装置の果たした役割は大きかった。
この装置がきっかけとなり、その後、アーム式や回転式のピッチングマシンの開発が幅広く行われるようになり、野球の醍醐味を手軽に満喫できるバッティングセンターが全国に広がることで、国民に新しい娯楽を提供することにも貢献した。
《写真提供:公益財団法人 野球殿堂博物館/日本機械学会》
公開(常設展示)
野球殿堂博物館
- 開館時間:
- 平日/13:00~17:00 土日・祝日/10:00~17:00
- 入場料:
-
大人600円(500円) 65歳以上400円 高・大学生400円 小・中学生 200円(150円) ※( )内は20名以上の団体
障害者割引 大人400円 小・中学生150円 - 休館日:
- 月曜日(祝日・東京ドーム野球開催日・春・夏休み期間中は開館)、 年末年始(12月29日~1月1日)
- 住所:
- 〒112-0004
東京都文京区後楽1-3-61 - 電話:
- 03-3811-3600
- HPアドレス:
- https://baseball-museum.or.jp/
- 交通機関:
-
JR中央線・総武線・水道橋駅西口より徒歩5分、都営三田線水道橋駅より徒歩5分
都営大江戸線春日駅より徒歩8分、丸ノ内線・南北線後楽園駅より徒歩5分
公開(常設展示)
中日バッティングセンター
- 開館時間:
- 平日/12:00~22:00 土日・祝日/10:00~22:00
- 入場料:
- 機械遺産の見学は無料
- 休館日:
- 月曜日
- 住所:
- 〒500-8281
岐阜県岐阜市東鶉2丁目80 - 電話:
- 058-274-5210
- HPアドレス:
- https://chuba.jimdofree.com/
- 交通機関:
-
JR岐阜駅より徒歩45分、車で10分、または岐阜バス加納南線「茜部大川」より徒歩5分