日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第39号

旧金毘羅大芝居(金丸座)の
廻り舞台と旋回機構

 旧金毘羅大芝居は、近年まで金丸座と呼ばれていたもので、1835(天保6)年に金刀比羅宮別当金光院によって建てられた、わが国現存最古の劇場型木造芝居小屋で、現在も利用されている。
 芝居小屋およびその舞台装置は、1976(昭和51)年に解体修復工事が行われ、その時に測定記録された、廻り舞台の構成部材の寸法・材質等に関するデータが現存している。
 廻り舞台は、総重量2~3トン、直径7.3メートルで、4人の力で軽く静粛に回転させるために、回転ゴマと呼ばれる機構を備えている。回転ゴマは、現在のローラベアリングにあたり、木製のころの直径は120ミリメートル、ころ3個を1組として、26組を直径6.3メートルの円形状に配置している。この旋回機構は、現在の旋回座軸受の始祖ともいえ、江戸時代におけるわが国の機械技術の優秀さを示している。また日本の伝統芸能の発展に貢献した機械装置として技術的、文化的に価値ある遺産である。

《写真提供:琴平町教育委員会》

公 開

旧金毘羅大芝居(金丸座)

開館時間:
9:00~17:00
入場料:
大人500円、中・高校生300円、小学生200円
休館日:
催物開催日
住  所:
〒766-0001 
香川県仲多度郡琴平町1241
電話番号:
0877-73-3846
HPアドレス:
http://www.town.kotohira.kagawa.jp/
交通機関:
JR琴平駅から徒歩20分

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