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2023年度部門表彰者の声：優秀講演フェロー賞

東京電機大学
中村　遥

　この度，日本機械学会　IIP2023情報・知能・精密機器部門講演会にて，発表させていただいた，「多節リンク機構式能動義指の指先力増強を目的とした過伸展なじみ機構設計」に対し，若手優秀講演フェロー賞に選出していただき，大変光栄に存じます．本研究の成果は，研究指導・協力を行っていただいた同大学の大西謙吾教授，芝浦工業大学の花房昭彦教授，愛和義肢製作所の林伸太郎社長，そして関係者の方々の厚い支援あっての結果であり，この場を借り感謝を申し上げます．

　受賞した研究は，愛和義肢製作所，芝浦工業大学との共同研究であり，中指切断者用に開発された，多節リンク機構式能動義指の把持能力を向上させることを目的として行った．把持能力向上のための策として，指と物体が接触時，DIP関節が過伸展となることで，義指の末指節指腹と把持物体との面接触に適合させる，過伸展なじみ機構を考案した．この機構を追加した義指と従来の義指で比較し，指先力，接触面積の向上が見られた．

　自身の修士課程最後の公式の学会発表であり，社会人となった今，今一度このような評価をいただけるとはとても嬉しいです．この身に余る光栄を背負い，今後一流のエンジニアとして大成するために邁進していく所存です．最後となりますが，日本機械学会の益々の発展を祈念し，受賞の挨拶とさせていただきます．

図1　多節リンク機構式能動義指

図2 過伸展なじみ機構　

Last Modified at 2024/4/22