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2022年度部門表彰者の声:ベストプレゼンテーション表彰
株式会社東芝
瀧 利和
この度は、IIP2022情報・知能・精密機器部門講演会において発表しました「画像処理メータ読み取り技術の開発」に対して、ベストプレゼンテーション表彰をいただきましたこと、大変光栄でございます。開発に関して、ご支援・ご協力いただいた関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
本発表は、画像処理技術でメータ画像から指示値を読み取る技術について報告させていただきました。メータには様々な種類があるため、それらに対応できるようにメータを読み取る機能を分割してプラグイン化しました。機能を大別すると、メータを見つける機能と、見つけたメータを読む機能の2つに分けており、アナログメータではさらに指針を読む機能、目盛りを読む機能、指針と目盛りの値を接続する機能の3つに分けました。メータに合わせてプラグインを選択することで様々なメータの読み取りに対応可能としました。
日本のインフラ設備の多くは高度成長期以降に整備されており、建築後50年以上が経過した老朽施設の割合は、今後加速度的に増加していくことが予測されています。そのため老朽設備とうまく付き合っていくことは避けては通れません。老朽設備のIoT化を推進すれば収集した大量のデータを解析することで、インフラ設備の耐用年数の適正化や、突発的な異常の防止も期待できます。本メータ読み取り技術が、ネットワークへの情報出力機能を持たない既存の計器や設備からの情報収集手段として、世の中の役に立つことを願いつつ、今後も社会に貢献できるように技術開発を続けていきたいと思います。
図 メータ読み取りライブラリのプラグイン構成