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IIP部門の「中の人」
氏名:清水 裕樹
IIP部門内での役割:広報委員会 委員長 (2021年度)
所属:北海道大学 大学院工学研究院 教授
IIP部門との出会いは,今から20年ほど前に遡ります.修士修了後,2002年に就職してハードディスクドライブ(HDD)の研究・開発に携わりましたが,上司および職場からの後押しで参加したのがこの機械学会IIP部門でした.所属部署の学会活動に対する理解が深く,定期的に大学の先生方および他社の技術者との交流の機会が持てたことは大変幸運でした.その後,企業を離れて大学に移り,専門分野も若干変わりましたが,大学転出後にIIP部門の会合に初めて参加したときの「安心感」は,今でも鮮明に覚えています.
人間ドックでポツポツと指摘が出るようになるなど少しずつポンコツになりつつあるのを感じる今日このごろですが,自宅の家電製品も故障が目立ち始めました.先日は,オーブンレンジのターンテーブルが回らなくなりました.このレンジは入社当時,つくば市の家電量販店で自社製のものがたたき売られているのを見て,いたたまれなくなって購入したものでしたが,土浦-小田原-横浜-仙台と,その後の20年をともに過ごした「僚友」です.まぁ20年だし,よく頑張ったなと思っていたところ,小1の息子が一言「直さないの?」と.彼曰く,「試しもしないで諦めるのは寂しいよ」と.この言葉を聞いてハッとしました.確かに,やりもしないで諦めるのはエンジニアとして失格.というわけで,息子と一緒に解体して(もちろん確実に安全を確保できる部分だけですが)モータが焼けているのを確認し,近い型番の部品をネットで探し当て,取り寄せて調整した結果,オーブンレンジは無事息を吹き返したのでした.小1の息子に,大事なことを気づかせてもらったような気がする出来事でした.これに味を占めた息子と私は,家電製品の不具合を見つけては修理を試すのがちょっと前までのブームでした.いま,私の隣では,アンプの修理を終えた30年物のミニコンポが音楽を奏でています.エンジニアとして有望かもしれない…と密かに思う親バカです.お財布を考えると,これ以上は壊れてほしくないところですが….
この10月から大学を移り,北海道で単身赴任生活を始めました.研究室の立ち上げも,DIY精神でカーペット張りから始めたところです.これまで一緒に渡り歩いてきた先のオーブンレンジも一緒で,毎日大活躍してくれています.通信環境の進歩には大いに助けられており,家族とのリモート朝食で,何とか毎朝のリズムを保っています.リモート〇〇がだいぶ浸透した感があり,合理的で便利な一面もありますが,特に単身赴任でポツンといると,やっぱり対面がいいなぁとしみじみ感じる今日この頃です.このコロナ禍が落ち着いて札幌にお越しの機会がございましたら,ぜひお気軽に研究室にお立ち寄りください.お待ちしております.
通勤途中の風景(10月中旬撮影)早くも近くの山には雪が積もっています.