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2020年度部門表彰者の声:功績賞
(株)日立アカデミー
有坂寿洋
この度は日本機械学会 情報・知能・精密機器部門功績賞をいただきまして、誠にありがとうございました。本部門の事業、学術、表彰委員会等での活動および第97期の部門長を務めさせていただいたことを評価いただいたと思います。これも多くの委員、会員、職員の皆様のご協力があってのことであり、あらためて感謝申し上げる次第です。
機械学会が部門制に移行し、はじめて情報・知能・精密機器部門が発足した当時、私はまだ大学院の学生で、初代部門長の小野京右先生の元でフロッピーディスクの振動を研究していました。その後(株)日立製作所に入り、磁気テープ装置や磁気ディスク装置の研究開発に携わる中で、本部門を通じて様々な大学および企業の方と知り合い、教えをいただいてきました。人との繋がりは継続によって価値を高めるとともに、拡がりを持つことで変化を生む、ということを実感させていただきました。
心残りというか残念だったのは、やはりIIP2020が新型コロナウイルス禍による社会情勢の影響を受けて中止になったことです。初のコロケーション(同時開催)講演会ということで、生産システム部門の三田尾眞司部門長をはじめとする委員の方と調整を進めていきましたが、直前でこういう状況になるとはまったく予想していませんでした。先が見通せず、影響範囲も明瞭でない中で可否の判断を行うこと、それに伴う手続きの大変さを通じて、情報を集めて整理し、手順を定めて実行することの大切さをあらためて痛感した出来事でありました。
・・・と、過去形で書けるような社会状況にはいまだありませんが、科学技術の発展と人々の努力によって必ず克服されることは疑いありません。その時、そしてそれ以降の社会と暮らしを支える情報の流通および機械の進歩のために、学会、部門の益々の活躍が期待されていると思います。今後ともよろしくお願いいたします。