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2019年度部門表彰者の声:優秀講演奨励賞

早稲田大学
高桑 聖仁

 日本機械学会2019年度年次大会にて発表をさせて頂きました「1μm厚基板のナノグレーティング構造化による高効率超薄型有機太陽電池の開発」に対し、優秀講演奨励賞を賜り、大変光栄に存じます。この度の受賞は、指導教員の梅津信二郎先生をはじめ、理化学研究所専任研究員の福田憲二郎研究員、その他ご指導いただいた先生方、スタッフの皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 受賞致しました研究は、厚みが僅か3μmという超薄型の有機太陽電池に使用する1μmのポリマーフィルム基板に対して、表面加工を行うナノパターニング手法を開発し、太陽電池の発電効率を向上させた研究であります。厚み1μmの基板に対し高さ100nm程の微細構造を作製する事で、入射光が基板表面で乱反射する事を防ぎ、活性層に入射する光量を増加させて、発電効率の改善に成功致しました。超薄型有機太陽電池は、薄さ故に軽量で容易に折り畳んで持ち運びができる点から、災害現場や電気が通ってない地域での使用が期待されております。世界中の人々の暮らしを豊かにするため、実用化に向けて耐久性などの解決すべき課題に対し、真摯に目を向けて研究を続けていきたいと考えております。

 この度は、このような素晴らしい賞を頂き誠にありがとうございました。今後も日本機械学会IIP部門の発展に少しでも貢献できますように精進して参りますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

Last Modified at 2020/12/22