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【国際会議報告】MIPE2015開催報告
関西大学 多川 則男・谷 弘詞・小金沢 新治
2015年6月14日から17日の4日間、兵庫県神戸市神戸国際会議場にて、題記の国際会議を開催した。その様子を報告する。
会議名: | 2015年情報精密機器のメカトロニクスに関する日本・米国機械学会合同会議 2015 JSME-IIP/ASME-ISPS Joint Conference on Micromechatronics for Information and Precision Equipment (MIPE 2015) |
開催日: | 2015年6月14日(日)〜17日(水) |
開催場所: | 神戸国際会議場 |
大会委員長: | 多川 則男 (関西大学) Kyoung-Su Park (Gachon University, Korea) |
本会議は、日本機械学会情報知能精密機器(IIP)部門が主催して1997年7月に開催したInternational Conference on Micromechatronics for Information and Precision Equipment(MIPE1997, 於東京)に端を発し、その後米国機械学会(ASME)の相当する部門であるInformation Storage and Processing Systems(ISPS)部門とのジョイントの会議として、3年ごとに日本と米国で交互に開催され、2003年にMIPE2003(於横浜)、2009年にMIPE2009(於つくば)が開催されてきた。今回は日本側が主体となり、米国側に協力してもらう形で準備を進めた。
下記の16の講演セッションを設けた。講演件数は190件(内、ワークショップ講演3件)であった。
学術・技術分野:情報精密機器,生体医療機器,知能機器に関するメカトロニクスの最先端技術とその基礎となる科学,およびその周辺技術というテーマで、(1)Technology Road Map Forum for Strategic Innovation by Exploration、(2)Head/Media Interface and Tribology、(3)Micro/Nanomechatronics、(4)Flexible Media Handling Machines and Printed Elect & Imaging and Printing Technologies、(5)Servo Control、(6)Drive Mechanisms、(7)Optical Storage and Optical Devices、(8)Consumer Electronics、(9)Bio-medical Equipment、(10)Simulation of Nanoscale Phenomena、(11)Micro/Nanosystem Science and Technology、(12)Precise Machining Process Technology、(13)Sensor Networks and Wearable Information Devices、(14)Precision Equipments、(15)Intelligent Machines and Brain Science Applications、(16)Poster Session、さらに、上記一般講演とは別に、関連する分野全体から3名の著名な講師を招待し、ワークショップ「Workshop: Frontier technologies leading advanced information society」を開催した。なお、MIPE2015の論文特集号としてJSME online journal(Mechanical Engineering Journal)およびMicrosystem Technologies (Springer社)が来春発刊の予定である。
参加登録者数は7ヵ国から231人で、日本からは172人の登録があった。データをまとめたものを表1に示す。今回はMicrosystem Technologiesをオフィシャルジャーナルに加えて欲しいというISPS部門の要求に答えたこともあってか、海外参加者が25.5%と比較的多かった。
表1 国別参加者数データ
国 名 | 人 数 |
割合(%) |
Japan |
172 |
74.5 |
Republic of Korea |
17 |
7.4 |
Taiwan |
14 |
6.1 |
China |
13 |
5.6 |
USA |
8 |
3.5 |
Singapore |
6 |
2.6 |
Malaysia |
1 |
0.4 |
合 計(7カ国) |
231 |
100.0 |
また、これを業種別に整理し直したものが表2である。大学や公的研究機関の参加者が80%以上を占めており、企業からの参加者が少なかった。本分野、ひいてはIIP部門は企業に密着した研究・開発テーマが主要な部分を占めるため、今後の活動の活性化のための対策が必要である。
表2 業種別参加者数データ
業 種 | 人 数 |
割合(%) |
大学・研究所 |
185 |
80.1 |
企業 |
44 |
19.0 |
不明 |
2 |
0.9 |
合 計 |
231 |
100.0 |
講演会2日目には、日本と米国の実行委員会メンバー有志が昼食を開催し、次回MIPE2018への約束と決意を取り交わした。
ワークショップ終了後(会議懇親会直前)に撮影した参加者の集合写真を、図1に掲載する。この後の懇親会は、神戸国際会議場横のポートピアホテル30階スカイラウンジにおいて開催した。鏡割りに続きIIP部門長の松元先生(東洋大)による乾杯のご発声の後、それぞれの親交を深めた(図2)。また、懇親会では優れたExtended abstractに対してMIPE2015賞の表彰も行った。今回、本会議が成功裏に終わったことは、ひとえにご協力いただきました皆様のお陰であり、この場を借りて感謝致します。
図1 MIPE15参加者集合写真
図2 懇親会の様子