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機械の知能化に関する学際領域研究会
2010年5月より2012年2月末まで
主査:高橋宏先生(湘南工科大学)
幹事:五十嵐洋先生(東京電機大学)
情報・知能・精密機器(IIP)部門では,かねてより,機械の知能化に関し,分科会やオーガナイズドセッションなどで活発に検討・議論を行ってきました.特に2007年3月,脳科学者である小泉英明先生と茂木健一郎先生をお招きしてIIP部門15周年記念講演として開催された「脳科学と機械工学」を契機に,知能機械を広い視座から見つめ直し,新しい知能機械のあり方を探ろうとする流れが起きました.この分科会は,そうした背景のもとに発足しました.
まさに,知能機械の高機能化・実用化の実現には,機械工学の枠を超えた学際的研究視点が必要不可欠であると考えられます.特に,脳科学・認知科学に代表される知能の本質や人間能力の解明を目指した研究・知見を知能機械へ応用することで,より高いレベルの知能機械実現の可能性がありそうなことが,上記の講演会やオーガナイズドセッションなどでの議論を通して分かってきました.しかし,それぞれの専門分野の用語やアプローチの違いにより,有機的な学際的協調が困難となっているのが現状です.本分科会は,異分野の研究者が,時間をかけてじっくり議論できる場を提供することで機械にとっての新しい知能化潮流を探索し,これからの年次大会や部門講演会でのオーガナイズドセッション構成に反映させ,相乗的にそれぞれの専門分野の学術的発展に寄与したいと考えています.
具体的な活動形態としては,研究会委員と学際領域分野の専門家との意見交流・議論を重視した研究室見学会が主のイベントになります.訪問先研究室で十分な時間をかけてメンバー相互の研究紹介や質疑応答を行い,学際的観点から新しい解決策を模索できればと考えています.脳科学のみならず,心理学や認知科学などの領域からの知能機械論にも広げていきたく,企画しております.現在,研究会委員でない方も,随時参加できますので,ふるってご参加ください.(高橋)