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講演論文賞を受賞して
東京電機大学(現・宇宙技術開発)
飯村美紀
IIP2007部門講演会にて発表させて頂きました「擬態語を用いた人の発生力の制御(小さな力を発生させるための方法について)」に対し,優秀講演奨励賞という素晴らしい賞を頂きまして、大変光栄に思っております。このような賞を頂けたのは,言うまでもなく,指導教員である佐藤太一教授にご指導頂けたこと,及び共に本研究を進めてきた関係の皆様にご支援頂けたことによる結果であると感じております.心より感謝しておりますことを,この場をお借りして御礼申し上げたく存じます.
本研究は,人の感覚や感性に密接に結びつく「擬態語」及び感情やニュアンスを直感的に人に伝えることのできる「人の発声音」におけるそれぞれの特徴に着目し,それらを利用して人の発生力を効果的に制御しようという試みです.先行研究においては,大きな力を発生させる「人の擬態語発声音」について検討してきましたが,本研究では,人の発生力を小さくさせる擬態語発声音について検討を行いました.結果として,人の発声音の持つ最大の特徴である「感情」あるいは「ニュアンス」という要素が,人の発生力を制御できる一要因であること,及びその制御を可能にする特徴量を明らかにすることができました.
なお,本研究による知見は,初心者にとって容易ではない“電動車いすの操作”等の機器操作の支援に応用することが検討されており,現在,東京電機大学佐藤太一研究室にて応用研究が進められております.
現在,私の仕事は本研究と直接的関連がありませんが,その一方で,佐藤太一教授の下,本研究を継続させて頂いております.今後とも,頂きました賞に恥じることのないよう,精進していきたいと思います.
最後に,現在も継続してご指導頂いております佐藤太一教授,共に本研究を進めた関係の皆様,そしてこのような機会を設けて頂いたIIP部門の皆様方に,改めまして心より御礼申し上げます.