前部門長挨拶

   福井茂寿(鳥取大)

 2006年3月まで、情報・知能・精密機器(IIP)部門の10代目部門長を務めさせて頂き、無事松岡薫新部門長(松下電器)、福沢健二新幹事(名大)をはじめとする新委員の方々に引き継ぐことができました。

  昨年度は、情報・知能・精密機器部門(IIP: Information, Intelligent and Precision Equipment Division)を、「既存の学問分野・技術分野(材料力学、流体力学、熱力学、機械力学等:縦糸)を融合・発展させた領域や新領域(横糸)」である、すなわち縦糸に対する横糸と位置づけ、より産業や社会に近い立場での創造的な活動を目指してきました。

  就任のご挨拶で方向性をご提案し皆さんにご協力をお願いしました、i)分科会活動を活発に、ii)講演会・講習会を活発に、iii)国際化を更に進めよう、iv)情報発信を更に進めよう、v)部門の和を広げようは、いずれも会員各位のご協力によって積極的に進められました。特にASME ISPS部門(米国機械学会Information Storage and Processing Systems 部門)との共催の形で2006年6月にSanta Clara大学で開催されたMIPE2006講演会(MIPE:Conference on Micromechatronics for Information and Precision Equipment)は、米国側委員長のShen教授(ワシントン大)やスタッフの方々、日本側の副委員長である三枝省三元部門長(広島大・工)をはじめとする協力スタッフの方々の多大なるご尽力により、成功裏に終わりました。3年後のMIPE09の日本開催に向け、日米の研究分野の差異などの検討項目を議論し、さらに活発な国際化の場となるようにしたいものです。また、部門の広がりの面では、昨今登録会員数が漸減しており、これに伴い部門表彰の人数や予算にも影響を生じつつあり、積極的な勧誘が必要と考えます。

  情報・知能・精密機器部門の大きな分野である、情報機器コンピュータメカニクス、精密機構マイクロメカトロニクス、機械の知能化、医療福祉機器、マイクロエネルギーなどは、いずれも今後ますます発展していく分野であり、会員諸氏にとって自由闊達な議論の場であり、貴重な情報源となるために、部門運営での「仕掛け」作りが大切です。

  新部門長のもと、さらに活気溢れる学会・部門となるよう、会員諸兄のご協力を引き続き宜しくお願い致します。

Last Modified at 2006/8/31