Home > ニュースレター バックナンバー > 18号 目次> 講習会報告 精密工学の最先端と情報通信機器への応用

講習会報告 精密工学の最先端と情報通信機器への応用

事業委員会幹事
               中村 滋男(日立製作所)

 情報・知能・精密機器部門では講習会を毎年春と秋に開催しております.

  今回は,5月13,14日の2日間,東京工業大学百年記念会館において,この分野で先駆的な研究・技術開発を行っていらっしゃる専門家をお招きし,ご講義をいただきました.初日は東京大学の保坂先生に情報分野における応用ならびにマイクロ理工学について総論的なお話をしていただいた後,東北大学 羽根先生に光センサ,東京大学 藤田先生に面発光レーザとマイクロマシンの集積,立命館大学 杉山先生にLIGAプロセスの各論をご講義いただきました.2日めは,磁気ディスク装置における精密加工ということで,関西大学の多川先生に磁気ディスク装置HDIにおけるマイクロメカニクス技術についてお話をいただいた後,日本軽金属(株)からディスク基板加工技術,三菱化学(株)から円板のレーザーテクスチャー技術,日本精工(株)から玉軸受技術,サンコール(株)からサスペンション加工技術,日本エンギス(株)からスライダ加工技術をご紹介いただきました.

  各企業,大学の若手からベテランの技術・研究者まで35名の参加者を得ました.米国からの参加者もいらっしゃいました.アンケートの結果では,講習内容について,2割弱の方が「非常に役立つ」と答えてくださりましたが,残りの方は「参考になる」にとどまりました.しかしながら,「製造プロセスの講演のような,他では聞けない講演があり興味深かった.」「マイクロマシンの研究の動向,最先端の話題を幅広く学べて良かった.」などというご感想を多数いただき,講習会の目的は達成できたものと思っています.

  今後とも皆様の御要望を取り入れ,ユニークな講習会を企画していきたいと思いますので,ご意見・ご提案等よろしくお願い致します.

Last Modified at 2000/6/13