1. 第95期部門長就任のご挨拶
第95期部門長 大久保 雅史(同志社大学)
この度,第95期部門長の大役を務めさせていただくことになりました.伊藤照明 副部門長,井上全人 幹事をはじめ,運営委員会委員,アドバイザリーボード,部門を支えて頂いている皆様,事務局員の皆様とともに,さらなる部門ならびに学会の発展に向けて尽力致してまいります. 何卒よろしくお願いいたします.
私は溶接工学出身で,大学院を修了後,大学助手となり,知的CADやCADデータを利用した画像認識を研究テーマにしておりました.当時は,パーソナルコンピュータの性能も低く,大学の大型計算機やワークステーションなどを利用していました.その後,人とシステムあるいはシステムを介した人と人との関係性に興味をもち,現在,情報系の学科でヒューマンインタフェースデザイン,とくにコミュニケーション支援システムやインタラクションデザインの研究をしております.また2004年に現在の大学に移ってからは,PBLや学生中心に実施されているプロジェクト事業にも長くかかわっております.大学で学んだ溶接工学は,材料・電気・機械の基礎的な学問から制御や最適化まで多義にわたる学問分野が関係しています.そのことが,新しい研究・教育分野への興味へと繋がっていること,また,本部門で私が貢献できることに深く関わっていると感じております.
本部門とのかかわりは,部門設立当初から部門講演会に参加していたのが始まりです.その後,本部門での活動が途切れることもありましたが,幹事,広報委員会委員,学術誌編修委員会委員長などを務め,とくに当部門と他4部門が合同で発行する英文論文誌JAMDSMのEditor in chiefを務めさせていただきました.他学会の活動では,ヒューマンインタフェース学会の理事が4年目となり,今年度は研究会運営委員会の委員長を担っております.一方,大学では,前述のプロジェクトの運営委員長を8年,また大学図書館の副館長を3年,一貫教育委員会の委員長を2年務めてきました.これらの経験が部門への貢献と繋がればと思います.
本部門が対象とする分野及び領域は,設計工学・設計方法論・設計学,設計知識,製品開発,情報管理,設計組織,システム工学,ヒューマンインタフェース,人工物工学の展開,新しい人工物など,極めて広範囲にわたっております.感性や感動など価値を飛躍的に向上させるDelight設計など,今後の設計工学・システム技術の進展への貢献はもちろん,これまでの部門活動の活性化の波に乗って,強力に部門活動を推進していきたいと考えております.本部門をさらに魅力ある交流の場とするために,部門活動への皆様の積極的なご支援・ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします.