開催日時:2008年6月23~25日 (Workshopは21・22日)
会場:Georgia Institute of Technology, Atlanta, USA
趣旨:Bringing artificial intelligence, cognitive science and computational theories to design research.
隔年で開催される本国際会議 は“design computing and cognition”すなわち,「設計(デザイン)におけるコンピュティショナルな理論,認知科学,人工知能を焦点にした水準の高い先端的研究における議論による国際的なフォーラム」を目的にしている.第1回大会はMIT(米),第2回はTechnical University of Eindhoven(オランダ)で開かれた.第3回にあたる今回の大会(DCC08)はジョージア工科大学のKlaus Advanced Computing Buildingを会場に開催された.
本大会には,Conference ChairとしてJohn Gero(George Mason University),Local ChairにAshok Goel(Georgia Institute of Technology)が就き,プログラムは,研究発表(口頭発表・ポスター発表)とそれに先行するワークショップと,Doctoral symposiumで構成された.
Mary Lou Maher 氏(Program Director, Creative IT:US National Science Foundation)による基調講演「Creative IT: Does IT Enhance Creativity or Does Creativity Enhance IT?」では,現在NFSが展開している研究プログラム"Creativity Support Tools"の内容,および,課題が紹介された.
口頭発表(Shape Grammars,Design Cognition,Knowledge-Based Design,Sketching Diagrams and Visualization, Design Creativity, Design Support, Spatial Configuration, The Virtual and the Physicalのシングルトラックでの8トピック)で37件と,ポスターセッションで39件の計76件の研究発表が採択され,デザインのモデリングや認知プロセス研究などに関する熱心な議論が交わされた.大会参加者は,主に欧米と南米各国,アジアから,概そ170名(日本からの参加は田浦ほか1名(研究発表1件))であった.
また,DCC大会は,毎回ワークショップに力を入れており,今回もGenerative Urban Design,Design Thinking,Informing Computational Support for Conceptual Design,Design Creativity,Form-Making versus Form-Finding,High Tech/High Touch,IT in Designの7つのワークショップが開かれた.うち,Design Creativityはthe Design Society のSIG-Design Creativity が運営するもので,Yan Jin(University of Southern California)がオーガナイズし,characteristics of creative thinking in design, collaboration and design creativity, bio-inspired creative designなどについての最新の研究動向が紹介され,約40名が参加した.
なお,大会の詳細は次のサイトに掲載されている.
http://mason.gmu.edu/~jgero/conferences/dcc08/
次回は2年後の2010年にドイツで開催される予定である.
田浦 俊春(神戸大学)
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