全体プログラム
特別講演
細野 繁
- 所属、職位:東京工科大学 コンピュータサイエンス学部 准教授
- 講演日時:2022年9月20日(火) 16:15~17:15
- 講演タイトル:ソフトウェア工学の進展と設計工学の関わり
- 講演概要:ソフトウェア活用の広がりと共に、新たな情報システムが創り出されてきた。この背景には、ソフトウェア設計やアーキテクチャ設計に関する手法や方法論の進展がある。本講演では、工学的な観点でソフトウェアと情報システムの進展を振り返り、設計工学・システム部門の活動との接点について議論する。
- 講師略歴:1994年 横浜国立大学大学院工学研究科博士前期課程修了。同年 日本電気株式会社入社。2015年 首都大学東京(現 東京都立大学)大学院システムデザイン研究科博士後期課程修了、博士(工学)。2019年より東京工科大学コンピュータサイエンス学部 准教授、現在に至る。電子情報通信学会サービスコンピューティング研究専門委員会 委員長、日本機械学会設計工学・システム部門 部門長(第94期)、情報処理学会デジタルプラクティス誌 編集委員長など担任。日本機械学会フェロー。
冨山 哲男
- 所属、職位:東京国際工科専門職大学 副学長 工科学部長 教授
- 講演日時:2022年9月21日(水) 13:00~14:00
- 講演タイトル:パラダイム・アーキテクチャ・テクノロジー
- 講演概要:製品開発では、トレンドやマーケティング情報に代表される今後の方向性を知ることが重要である。その方向性が、パラダイムとも呼ぶべき製品や生産システムの基本的な考え方・哲学に影響し、そのパラダイムが製品、生産システム、サプライチェーン、そしてビジネス全体のアーキテクチャを決定する。これらに基づいて、経済的条件や技術的成熟度(TRL)などを考慮して、具体的なテクノロジー開発そして製品開発が行われる。このような一連の動きを予測・先取りし、さらには自己の利益の最大化に向けて誘導できるものが競争の真の勝者になっているのが現実である。本講演ではこの「パラダイム・アーキテクチャ・テクノロジー」と言う一連の動きのモデルまたそのメカニズムについて議論する。
- 講師略歴:1985年東京大学工学系研究科精密機械工学専門課程博士課程修了、工学博士。オランダCentre for Mathematics and Computer Science (CWI) 研究員を経て、1987年より東京大学工学部精密機械工学科助教授、1996年より東京大学人工物工学研究センター教授。2002年からはオランダデルフト工科大学教授、2012年よりイギリスクランフィールド大学教授。2020年より東京国際工科専門職大学副学長・工科学部長・教授、現在に至る。研究分野は設計学、機能モデリング、システムアーキテクティング、ライフサイクル工学、保全工学、サービス工学など。日本機械学会2000年度設計工学・システム部門功績賞、2012年王立協会Wolfson Research Merit Awardなど受賞。日本機械学会第76・77期(1998年〜2000年)設計工学・システム部門長。現在、日本機械学会、ASME、CIRP各フェロー。
小山 嘉紀
- 所属、職位:株式会社両備ヘルシーケア
- 講演日時:2022年9月22日(木) 11:10~12:10
- 講演タイトル:信頼される社会システム の事業設計展開
- 講演概要:両備グループは、創立112年、グループ企業約50社、従業員約1万人の、世界でも類を見ない事業ポートフォリオを有する企業グループです。
経営理念である「忠恕=真心からの思いやり」を持って、地域と共に成長し続ける両備グループの経営戦略や価値観を、不動産・介護事業の展開手法を例にご紹介します。 - 講師略歴:1978年3月 広島大学工学部経営工学科卒業後、両備バス株式会社入社(現両備ホールディングス株式会社 まちづくりカンパニー配属)。2004年3月 岡山大学経済学研究科修了 修士(経済学)、2009年3月 岡山県立大学 情報系工学研究科 博士後期課程修了 博士(工学)。2007年4月 両備ホールディングス株式会社 常務取締役就任を経て、2021年6月 株式会社両備ヘルシーケア 代表取締役専務(常勤)就任、現在に至る。
特別企画
企画種別:ワークショップ
タイトル: | 機械工楽ビジネスへ向けて |
日時: | 9月22日(木)13:00~15:00 Zoomにて開催 |
講師: | 福田 収一(慶應義塾大学) |
趣旨: | 本特別企画の狙いは、一口で言えば、機械工学を、「外部的(Extrinsic)な機械工学」から「内部的(Intrinsic)な機械工楽」へと転換し、新しいマーケットを開発しようということである。 従来の機械工学は、産業社会を基本としていたために、Product 中心であった。すなわち、例えば、自動車という最終製品を基本に、いかにその製品の性能を向上するかに注力した。すなわち、How を追求してきた。そして、産業界もツリー構造で、部品業界は最終製品の企業の傘下で仕事をこなしてきた。 しかし、最近は現実世界が激変し、変化が頻繁に、広範囲に起こるだけでなく、先が予測できなくなってきた。そして、最近話題のAI は人間の脳の1万倍のエネルギーを消費する。このように大量のエネルギーを消費する技術を多用することはできない。そして、産業社会は天井に近づき、多くの問題が起きてきている。そこで、次の社会を考えて、その構築を始めなければならない。 そのためには復古(Look back into the future)を考える必要がある。Engineering は、将来を考えることができる人間だから、自分の夢を実現しようとして始まった。Technology はScience と同じで再現性、合理性を追求し、How が主体である。そしていろいろな既存技術を組合わせることで新しい技術開発を目指す。一方、Engineering は開拓であり、新天地を目指す。したがって、試行錯誤が基本であり、なにを、どこを目指すか、すなわち、What,Why の世界である。 機械というと複雑な人工物を考えるが、器械、道具も機械である。とくに道具は自作の楽しみを与える。さらに、最近はDX, AI とDigital 化が流行っているが、現実世界の大部分はAnalog であることを忘れてはならない。私達は道具を使って、Analog の世界を加工して望むモノを創り出すし、また部品などを組合わせる時にも、削り取ったり、接合するために、道具が必要である。 それは自作の楽しみを与え、しかも、自給自足で人間が最も望む「自分のやりたいことをやる」という欲求を満足する。これからはLo-Tech の世界を拡大し、いかに誰でも自作でき、自給自足で最高の満足する人生を送れるか考えるべきである。 |
申し込み: | 聴講希望の方は下記Google Formよりお申込みください. 後日,講師よりZoomのURLをご案内いたします https://forms.gle/3YZvKP9VMBUNCSY87 |
企画種別:日独パネルディスカッション(英語)
タイトル: | Panel Discussions: Feasibility of virtual student workshop |
オーガナイザー: | 伊藤 照明(岡山県立大学) |
日時: | 9月21日(水)16:00~17:00 Zoom にて開催 |
Panelists: | Jens HOFSCHULTE, Hochschule Hannover - University of Applied Sciences and Art, Germany |
Topics: | Okayama Prefectural University (OPU) and Hannover University of Applied Sciences and Arts supports (HsH) have conducted a new academic collaboration under the sponsorship of Sakura Science Exchange Program in 2021. The joint committee of OPU and HsH organized the “Japanese-German symposium / student workshop” for studying Industry 4.0 and Society 5.0 from February 15-17, 2022, as a part of the Sakura Science Program. The research symposium was held on February 15th to 16th , 2022. Eight researchers from HsH and eight researchers from OPU took part to give keynote speeches related to Industry 4.0 and Society 5.0 and to present their research topics. At the student workshop held on 17th, 2022, international student teams from both institutions discussed on new ideas and gave a market presentation to show their ideas for the future smart society. Reviewing the academic collaboration mentioned above, this session presents the overview of the digital transformation regarding Industry 4.0 from Germany point of view and Society 5.0 from Japanese point of view, and discusses what the committee members have learned from the virtual collaboration between the two institutions. |