国際会議 「The International Conference on Business & Technology Transfer (第1回経営と技術移転に関する国際会議)」 を立ち上げて |
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20日の講演会ではイギリス,ノルウェー,アメリカ,ブラジル,アルゼンチン,フィリッピンからの11の招聘講演を含む41の講演が3室を使用して同時並行で行われた.6セクションの各座長は外国からの招聘講演者(内,女性は4人)と日本人講演者の組み合わせで,第一回の会議であるにもかかわらず英語による講演と質疑応答が活発に行われた. 文科系の「経営学」の研究者と機械学会所属の技術者とでは研究手法に大きな相違が見られる.技術者は例えば,車輪や時計,機関車等のような一つのモノの技術移転についての研究が主であるのに対し,経営学研究者は,例えばある特定の10年間を取り上げ,その間に経営・技術移転に関して生じた技術的経営学的事象を研究するのが通常のようである.技術者にとっては研究対象としているモノの技術移転をより広い視点から見ることができ,また,経営学の研究者は技術専門家の目から見た具体的な技術移転例を知ることができる.このことは両者に有益な知見を与えると考えられる.本国際会議開催の主たる意図もこのような点にある.したがって第1回は,成果が期待される次回以降の土台である,とも言える. 本国際会議開催決定後,直ちにホームページを立ち上げ,以降,関連する全ての情報をホームページの日英両バージョンに書き込むようにした.例えば少しでも事前にお互いの講演内容が分かるように,日本語版には日本人講演者自身による日本語訳のアブストラクトを掲載した.外国人講演者の日本語への翻訳は阿部武司大阪大学大学院教授にお願いしたが,名訳をいただき,専門家以外にも大筋は理解していただいたと確信している.なお,プロシーディングスには日本機械学会から一般の書籍以外に初めてISSN番号の付与が許可された.また,講演原稿は将来,ホームページにも掲載を予定している. 21日のテクニカルツアーでは午前に川島織物,午後に修理中の西本願寺「御影堂」等を見学した.柴田俊忍京都大学名誉教授の十分な予備調査と準備があった上に,当日は,日本語にたんのうで日本に造詣の深いMark Fruin教授(外国人招聘講演者)の飛び入り通訳があって,日本人のみならず外国人参加者にも大好評であった. 第2回はイギリスのNottingham大学で2004年に行われることが予定されている. 本国際会議開催にあたっては上述の阿部教授,柴田教授とともに,日本機械学会「技術と社会部門」元部門長・小澤 守(関西大学教授),前部門長・勝田正文(早稲田大学教授),現部門長・吉田喜一(都立航空高専教授),John F. Wilson (英国・Nottingham大学教授)各氏には特にご尽力いただき,また,日本機械学会事務局の高橋正彦氏には事務的な手続に関して大変お世話になった.深甚の謝意を表します.同様に,適切なアドバイスをいただいた方々,開催当日に献身的にご尽力をいただいた多くの方々にも厚く御礼を申し上げます.また,本国際会議開催の準備にあたって平成14年度文部科学省科学研究費補助金基盤研究(C)(1)(14608013)の援助を受け,準備を円滑に進めることができたことに深く感謝します. [ホームページURL] http://inet.museum.kyoto-u.ac.jp/indexCj.html |
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※テクニカルツアー(見学会)に関する報告はこちらです.
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