破旧立新 日本機械学会東北支部長 宮崎眞一 私達は生まれると同時に、人類が長年にわたって築き上げてきた文化の恩恵を受け、それを継承し進歩させている。とりわけ科学技術の進歩発展に伴い医療技術は進歩し、人の寿命は年々伸び、ますます高齢化が進んでいる。医療技術が進歩したとは言え人の寿命に限りがある。人は必ず死を迎えなければならないが、科学技術は死を迎えない。科学技術の進歩発展はそのまま子孫に伝え、永遠に人類の夢を現実化していかなければならない。その責任の一端を担うのが、機械学会であり、特に東北学生会諸君の若い創造性に期待するところが極めて大きいと言える。 彼の有名なパスカルは「人間は考える葦だ」と名言を残した。この言葉は、思考の本質を鋭く語っている。 「考える」ということは孤独の世界であるが独りでの思考には限りがあるわけで、葦は川辺に群生していて、お互いが競って太陽に向かい伸びようとし、風に従ってお互いに語り合い、自己の思考を刺激し、一つひとつの葦の背丈は、それなりに揃って見事に成長し役立ている。という意味にとらえることができる。 東北学生会というグループの交流は学生諸君にとって幸運の場である。 現代は至難の時であり、この時代こそ古いしきたりや習慣を捨て、創造性豊かな考えで革新的な行動と自立化を現代の社会(企業)は求めている。 私は、「破旧立新」という額を社長室に掲げ、自らが若い思考で革新的な行動をとる努力を行っている。 東北学生会は学生諸君の思考を刺激する、有意義な情報交流の場であり、この輪を広げますます活性化することによって科学技術の新しい芽が、東北から育ち、人類の幸福に寄与することを期待する。 (株式会社本山製作所 代表取締役社長) |