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全国学生研修会に参加して

一関工業高等専門学校 5年
鈴木 修栄

 ある日,本校の教官の勧めでこの研修会に参加することとなった.初めは,もう一人の友人と共に参加する予定であったが,その友人が忙しくて参加できなくなってしまい,結局,ぼく一人で参加しなければならなくなった.しかも,大半が大学生だろうと覚悟していたのではあるが,その覚悟も見事にたたきのめされた.大半が院生だったのである。
「自分との年齢差は4つ.こんな中で4日間もやって行けるだろうか.誰も相手にしてくれないのでは….」
なかには博士課程の人まで参加しているようだった.そう考えると,
「果たして自分が参加するのは間違いではないだろうか.」
とまで思った.
「幸いにも他にも高専生がいるのがせめてもの救いだ.」
なんてことも考えていた.
 余計な心配だった.初日,同室になった人たちはとても親切にしてくれた.他人が聞いたら,どちらが年上か分からないような言葉を,気が付いたら使っていたような気もする.おまけに,その夜開かれた懇親会では,一番最初に最年少だと宣言したにも関わらず,皆と同じように接してくれた.2日目も,3日目も夜遅くまで様々な話をした.
 そんなこともあって,4日間は瞬く間に過ぎ去った.
「この研修会に参加して何を学んだか?」
と聞かれたら,僕は迷わず
「いつまでも学校に閉じ込もっていないで,より早く視野を広げる必要がある.高専生は大学受験という関門がない代わり,すごく閉鎖的な環境で学んでいる.君も消極的にこんな会に参加して,多くの人と接してみたら?」と答えるだろう.学生同士,学生と先生との間では,考えられないような連帯感だった.多分,それが学べた点だと思う.今後,どんな所でどんな風にこれが役に立つかは分からない.だけど,僕はいつも思う.
「あの人も頑張っている.自分も負けてはいられない…」


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