RC271
1. 分科会名称 | 『高密度エレクトロニクス実装における信頼性評価と熱設計に関する研究分科会』 |
2. 主査名 | 石塚 勝 (富山県立大学) |
3. 設置期間 | 2016年4月~2018年3月(2年間) |
4. 活動目的・内容 | 電子デバイスの高密度化,高集積化が進み,製品の高い信頼性を確保することが困難となっている.電子機器実装における信頼性は,温度上昇に伴う半導体の信頼性低下,発熱に起因する熱応力による破壊,製造プロセスにおけるばらつきに起因する電気特性の不安定性など,材料・熱・電気が複雑に関わっている. 特に,近年発展している電気自動車などパワーエレクトロニクス分野においては,電子部品からの発熱が大きな環境で小スペースに複雑なシステムを配置し,その信頼性を確保する必要があり,これまで以上に信頼性の確保が難しい環境下での実装が求められている.つまり,近年の電気機器実装における信頼性確保のためには,多種多様な分野の研究者や技術者が協力体制を築き,複雑なシステムを実現する必要性がある. このような電子機器実装技術の動向に対応するために本研究分科会を設置し,次世代エレクトロニクス実装における実装プロセス、信頼性設計と熱制御に関する基本技術を開発する. |
5. 期待される研究成果 | 研究者の研究により,以下の成果が期待される. ・ はんだ付け工程のCFDシミュレーション技術の確立 ・ 各種パワーモジュール内部の応力場の解明 ・ パワーデバイスのマイクロスケールホットスポット解析および簡易予測手法の確立 ・ コンピュータの実装設計における電気・熱の統合解析手法の確立 ・ 赤外線サーモグラフィーを用いた高精度温度計測手法の確立 ・ 高熱流束除去のための沸騰冷却の高効率化手法の確立 ・ 強制対流冷却高効率化のための脈動流による冷却技術の確立 ・ パワーデバイスパッケージのはく離強度の特定 ・ 三次元接合角部の強度評価手法の確立 ・ パワー半導体デバイスの電気特性と応力効果の関係性特定 ・ X線透視画像を用いた電子パッケージ内部のひずみ計測技術の確立 ・ Sn-Ag-Cu合金の連続動的再結晶と疲労損傷の解明 ・ 電子デバイス配線におけるエレクトロマイグレーション損傷の強度信頼性解明 ・ 実装薄膜配線の熱・機械特性の微細組織依存性とその制御手法の確立 ・ ノワイヤ面ファスナーを用いた接合技術の確立 ・ ナノ・マイクロ金属単結晶の疲労現象の解明 ・ 接合体界面端の特異場の特性評価手法の確立 ・ 高密度エレクトロニクス実装のための粘着材の吸着力・接着力の評価手法の確立 ・ 高剛性ラップジョイント試験体を用いたはんだ疲労試験方法の確立 ・ 応力誘起光散乱法を用いた表面計測系によるマイクロクラック進展挙動の解明 ・ ナノスケールの現象に対応した機械工学理論の提案 ・ 切欠きつき鉛フリーはんだ材の疲労強度の解明 ・ Agナノ粒子焼結体の力学特性の解明 ・ 数結晶微小試験片のひずみ現象の解明 ・ レーザを用いた電子機器実装のための微細加工技術の発展また,各成果を現場での応用へ結びつけるために,適宜企業側委員と議論する.このような取り組みによって,下記のような効果が期待できる. 工学的効果: 工業的及び波及効果: |
6. 参加負担金 | 50万円(年間)×2年 |
7. 問合せ先 | 石塚 勝 富山県立大学 学長 (主査) TEL: 0766-56-7500内線387, FAX: 0766-56-6182, e-mail: ishizuka@pu-toyama.ac.jp |