日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第56号

機械式立体駐車装置 ロートパーク

 ロートパークはスイスのR.バジュラシュが開発した純機械式立体駐車装置で、1976(昭和51)年に新宿駅南口駐車場(現 京王地下駐車場)に日本ロートパーク社により設置され、その後、新明和工業により保守点検されてきた。この装置は所要敷地面積当たりの収容能力を大きくするとともに、入出庫の時間を大幅に短縮することを可能とした。
 フォーク式自動車受けに載せられた自動車は垂直コンベヤで上下移動し、水平コンベヤにより円形水平通路上を循環走行しているフォーク付台車に受渡しされる。両コンベヤのフォークの正確な位置決めを、デジタル制御が無かった時代に、リレーと直流電動機により機械的な駆動制御で実現している点にも特徴がある。
 純機械式の駐車装置は、その後のデジタル制御式の普及とともに淘汰されていった。ロートパークは純機械式駐車装置の頂点を極めたものであり、当地下駐車場は現在も営業運転を続けている世界唯一の例である。

《写真提供:京王地下駐車場株式会社》

非公開(原則)

京王地下駐車場

住  所:
〒160-0023 
東京都新宿区西新宿1丁目南口地下街1号
電話番号:
03-5333-8711
HPアドレス:
https://www.keiochika.co.jp/parking/
交通機関:
京王線新宿駅

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