第29回機械学会東海支部イーブニングセミナー 最新リスクマネジメント ~品質管理から地球環境まで~
【共催】
名古屋大学工学部機械系同窓会東山会
【協賛】
精密工学会東海支部,日本設計工学会東海支部,化学工学会東海支部,自動車技術会中部支部,計測自動制御学会中部支部,日本塑性加工学会東海支部
【開催日】
2010年12月10日(金) 18:00~20:00
【内容】
18:00~ 講演1:「品質問題を無くす設計と設計審査」
(株)デンソー 機能品技術2部品質リーダー 本田陽広 氏
(概要) 近年,社会の品質意識が変化し,消費者保護の観点から市場対策費用は著しく増加している.この品質問題を分析してみると,その原因は既知のもの(再発)が多く,設計者およびデザインレビュー審議者が気づかなかったために見逃した事例が多い.これは,全社のノウハウ,失敗事例を共有化し,活用し易い環境で十分検討すれば,設計段階で気づくことができ,未然防止が可能であることを示している.(株)デンソー機能品事業部では,設計起因品質問題の予防のために,設計者や審議者が心配点に気づく画期的な道具を開発し,その道具を使用して,デザインレビューを実施し,効果を上げたので紹介する.設計者は,各人の固有技術と設計基準などの関連技術資料に基づき設計を行なうが,これらの資料は,通常,膨大な量の情報が盛り込まれており,使い勝手が悪いという問題点があった.今回開発した道具は,忙しい時でも,知りたい事が直ぐに探し出せ,まず,要点だけが直ぐ分かり直ぐ使える.設計者も審議者も,容易に抜けの無いチェックが出来る道具である.
19:00~ 講演2:「地球温暖化問題のゆくえ」
財団法人 電力中央研究所環境科学研究所 主任研究員 横山 隆壽 氏
(概要) 地球温暖化は人類の将来に対して非持続可能な予兆であり,国際的取り組みが行われている.重要なことは,社会的経済的豊かさと持続可能な発展を保持しながら,気候変化のリスクをどう軽減していけるかということである.私たちの現在の手持ちの技術で,化石燃料依存を脱却し,エネルギー供給の保障を図りながら,地球温暖化のリスクに対処できるのだろうか?