日本機械学会関東支部講習会「変わる!これからの機械工学」シリーズ 第3回「水素社会に向けた取り組みの最前線」
【開催日】
2017年1月23日(月)09.50~15.50
【趣 旨】
次世代エネルギーとして,水素エネルギー利用が推進されています.水素エネルギー技術の一部はすでに商業化されていますが,最近の技術革新もみられます.さらなる水素社会実現のためには,製造,貯蔵・輸送,供給・利用といった水素サプライチェーンの構築が必要です.また,世界各国でも水素エネルギー利用の様々な取り組みがなされております.
本講習会では,昨年より好評を博している「変わる!これからの機械工学」シリーズにおいて,水素エネルギーを取り上げました.水素エネルギー技術やその動向に造詣の深い第一人者の講師の方々に,最新動向とその課題,水素サプライチェーンの動向,商業化されている技術の事例紹介,世界各国の水素エネルギー利用の取り組みなどをお話しいただきす.参加者の皆様には,水素社会の全体像とその実現に向けた取り組みの最前線について学んでいただきます.
【参加対象】
・企業の若手・中堅技術者の方
・大学・大学院生の方
・水素エネルギー技術・動向に興味をお持ちの方
【プログラム】
09.50~11.00「水素社会実現に向けた最新動向と課題」
東京工業大学 グローバル水素エネルギー研究ユニット
特命教授(名誉教授) 岡崎 健
11.10~12.20「CO2フリー水素によるエネルギー供給システム」
東芝 次世代エネルギー事業開発プロジェクトチーム
サブプロジェクトマネージャー 中島 良
13.20~14.30「水素エネルギーサプライチェーンの実現に向けた取組み」
川崎重工業 水素チェーン開発センター
特別主席 洲河誠一
14.40~15.50「国内外の水素供給インフラ普及に向けた取組み」
水素供給利用技術協会 技術1部
副部長 山梨文徳
【定 員】
50名,申込み先着順により定員になり次第締め切ります.
【申込締切】
2017年1月16日(月)
【講演概要】
(1)水素社会実現に向けた最新動向と課題
(東京工業大学 グローバル水素エネルギー研究ユニット
特命教授(名誉教授) 岡崎 健)
水素社会は現実のものになろうとしているが,水素エネルギーの導入には,温暖化対策やエネルギーセキュリティー確保に十分な量的寄与が必要である.水素エネルギー導入に関する最近の技術革新とサプライチェーンのグローバル化,および再生可能エネルギー起源CO2フリー水素を含む水素の利活用における地域との連携などについて,水素社会の実現に向けた最新動向と課題について述べる.
(2)CO2フリー水素によるエネルギー供給システム
(東芝 次世代エネルギー事業開発プロジェクトチーム
サブプロジェクトマネージャー 中島 良)
水素社会の早期実現に向けて,東芝は再エネ由来のCO2フリー水素を利活用するソリューションの開発を推進している.地産地消の自立型エネルギー供給システムである“H2One”や,再エネの導入拡大に向けたPower to Gas,さらに水素サプライチェーン地域実証等の事例を紹介する.またこれらを支える純水素燃料電池,水素製造,エネルギーマネージメント等の技術についても述べる.
(3)水素エネルギーサプライチェーンの実現に向けた取組み
(川崎重工業 水素チェーン開発センター
特別主席 洲河誠一)
最近,エネルギー問題や地球温暖化問題を解決する一つの手段として,水素エネルギーが注目されている.水素のような新たなエネルギーの普及のためには,適当なサプライチェーンの構築が必要であり,川崎重工業ではその実現に向け様々な取組みを進めている.本講演では構想の全体像と水素サプライチェーンの要所を担う機器の開発状況を中心に紹介する.
(4)国内外の水素供給インフラ普及に向けた取組み
(水素供給利用技術協会 技術1部副部長 山梨文徳)
法規制等で最新技術の水素ステーション導入が遅れていた日本であったが,トヨタとホンダからFCVが市販され,官民挙げての努力した結果,現在は世界一水素供給インフラが進んだ国となった.北米と欧州は自国のFCVの市販化が遅れて台数が伸びない為に水素ステーションの導入が計画より遅れてはいるが,彼らも官民挙げての様々な取り組みをしており,着実に進歩している.本講演では,各国での水素供給インフラ普及に向けた取組みを報告する.
【ご注意】
(1)聴講券はお送りしません.
(2)お振込後は,取消しのお申し出がありましても聴講料は返金いたしません.