第32回トワイライトセミナ- QRAとRBI、選択と集中によるリスク低減方法の提案
2014年3月03日 | 産業・化学機械と安全部門特別講演会主催No.14
【開催日】
2014年3月3日 (月) 18.30~20.00
【趣 旨】
当部門は機械学会の中でも,とりわけ横断的色彩が濃い部門である.対象は,建設機械,農業機械,食品(加工)機械など,多くの産業機械関連分野,そして,化学装置,化学プラント等,化学品製造に関わる化学機械関連分野である.当部門はこの特長を生かし,多種多様な関連産業に共通する課題を見いだし,情報の共有化,情報の発信をしていくことを使命と考えている.その一つとして「安全」を取り上げている.
また,関連する機械が多種多様であることから,社会で実務経験を有する技術者も多彩であることを示している.今日のように複雑化した機械技術においては,各技術者が専門とする技術のみでは解決できない場合も多々あると考える.複数の技術の融合により,より高度な技術に発展していく可能性がある.そのためには,情報収集と懇談の場を提供する必要があると考えて,本企画を計画した.今後も定期的に開催していく予定である.
講演要旨 化学プラントの労働安全を含まない安全の取組は多種多様であるが、その科学的根拠や安全確保のためのシステムに合理性が少ない場合があり、事故を再発させるケースが多い。その防止のためには、設備の火災爆発リスクを定量化し、優先順位の高いものから選択し、真正面からその設備劣化や燃焼・爆発メカニズムを解明し、防止する手段を継続する以外に有効な方法はない。本セミナーでは、安全管理手法であるQRA(Quantitative Risk Assessment)とRBI(Risk Based Inspection)手法を概説するとともに、それらに欠けているリスクの潜在箇所の把握や設備劣化予測のためのマニュアル(Technical Module)の必要性を事例とともに述べ、今後のリスク低減の課題を浮き彫りにし、そのための方策を議論する。
講 師 松田 宏康
三井化学 環境・安全企画管理部 主席部員
【定 員】
30名