イブニングセミナー(第168回) 低線量放射線被曝のリスクを再考する ―“科学と社会”の視点から―
【開催日】
2013年12月18日(水)18.00~20.00
【趣 旨】
技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も,社会との深い関わりの中にあることは明らかである.われわれが新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.
【テーマおよび講師】
福島原発事故後に政府が認定し採用してきた「100mSv=健康基準,20mSv=避難基準,1mSv=除染基準」の根拠を問い直し,その政策の社会的帰結と今後の課題を明らかにする.IARC(国際がん研究機関)のARCHプロジェクト(チェルノブイリ健康研究アジェンダ)報告書,最新のUNSCEAR(国連科学委員会)のフクシマ報告書,さらに講師自身も企画運営に係わり10月半ば東京で開催の「第三回市民科学者国際会議」などの知見も検討しながら,広い視野からこの問題を論じる.
講師:上田昌文(NPO法人 市民科学研究室 代表)
<懇親会> 大学近くの「パブレストラン アミ」にて,講師を囲んで懇親会を行います.
会費 3 000円程度
【次回予定】
2014年1月29日(水)18.00~20.00
仮題:―大脳動脈瘤を数値シミュレーションで視る