イブニングセミナー(第163回) 宇宙を学ぶ・宇宙に学ぶ
【開催日】
2013年8月28日(水)18.00~20.00
【趣 旨】
人類の活動が宇宙に及んで約60年、日本人宇宙飛行士がスペースシャトルや宇宙ステーションに搭乗するようになったが、宇宙を身近に感じることができる人は少ない. 宇宙開発にかかわって30余年になるものとして、できるだけ多くの人に宇宙を身近に感じてほしいと思っている.宇宙空間における身近な疑問・現象の理解を通じて宇宙空間での活動を身近に感じていただきたい.
【テーマおよび講師】
宇宙空間で活動するためには、その環境を知り、それにあった技術を用いてそこに飛び出していかなければならない.人類は1950年代に宇宙に進出し始めて以来、多くの宇宙機を宇宙に送り出してきた.宇宙空間という環境での物理を理解することで、数多くの宇宙で活動のための知識を獲得してきた.その中には、地上ではなかなか出会えないような現象もあるが、宇宙機の設計や運用において宇宙では常識の様につかわれているものも多い.
宇宙での活動を身近に感じてもらうために、そのような宇宙のトリビアとでもいうべき次のような現象のいくつかを科学的に説明してみたい.
宇宙空間は熱いのか寒いのか? 宇宙機で低温をどうやって作っているのか? 宇宙空間で回れ右をして後ろを振り返るのにはどうすればよいか?宇宙服を着た宇宙飛行士はなぜ動作が緩慢になってしまうのか? 何が宇宙機の寿命を決めているのか? 宇宙機はどうやって自分の姿勢を知るの? また、宇宙の常識を考慮し忘れたために起きる失敗にも触れ、そこから何を学ぶべきかにも触れたい.
講師:津野克彦(理化学研究所)
<懇親会>
大学近くの「バブレストラン アミ」にて,講師を囲んで懇親会を行います.
会費 3 000円程度
【次回予定】
2013年9月25日(水)18.00~20.00
「再生可能エネルギーの本格利用を支える新たな揚水発電プラントの開発 ー欧州における最近の動向ー」講師:亀本 喬司(NEDO 海洋エネルギー技術開発プロジェクト リーダー)