一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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連続講習会(全4回)「機械-電気の統合モデルによるモデルベース開発」

2023年10月18日 - 2024年1月23日 | 交通・物流部門対面開催若手CP対象講習会No.23-76

若手会員のための資格継続キャンペーン対象講習会

本講習会に参加された40 歳未満の正員を対象に、上記の要領により翌年の会費を全額免除致します

 

連続講習会(全4回)「機械-電気の統合モデルによるモデルベース開発」

企画・協賛

主催:日本機械学会 交通・物流部門
協賛:計測自動制御学会,自動車技術会,システム制御情報学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,日本工学会,日本シミュレーション学会,日本知能情報ファジィ学会,日本フルードパワーシステム学会

開催形態

対面開催(東京・飯田橋)
会場:日本機械学会事務局第1会議室

開催スケジュール

日時:
第1回:2023年10月18日(水)10:00-16:50物理機能モデルの概要及び適用事例発表
第2回:2023年11月21日(火)10:00-17:00物理機能モデルの要素モデル
(機械と電気の1次要素)
第3回:2023年12月26日(火)10:00-17:00物理機能モデルによるモデル
(機械と電気の2次要素)
第4回:2024年1月23日(火) 10:00-17:00物理機能モデルによるモデル化
(機械と電気の共振構造と非線形化、機械と電気の統合モデル化実習)

企画主旨

近年機械と電気は一体化してより複雑な装置になりつつあります。例えば、電動化、自動運転の研究は非常に盛んです。電動化、自動運転の研究では、機械と電気の制御が間違いなく作動することを実機ができる前に確認することが必要不可欠です。日本機械学会では、2015年度に部門協議会直属の「自動運転に関する分野横断型分科会」を発足させ、自動運転開発技術に取り組んできました。様々な技術検討を行い、モデルベース開発という開発技術も検討してきました。本講習会は、その成果の会員および社会への還元の一環として、交通・物流部門が主催して実施するものです。
1980年代から始まった日本的なものづくりは長年の改善活動を通して培われた全社的品質管理や総合的品質開発システムを経て、製品を各組織が順送りする開発体制から組織を横断した同時並行開発へと進み、活動範囲も世界的な規模へと進展してきました。その具体的な手段として開発対象の実体をモデルに置き換えたモデルベース開発に移行しつつあります。その先端をゆく自動車産業では実機試験をモデルで代行する仮想試験や制御対象を実機からモデルに置き換えたHILSやSILSなど開発の下流で行う実機の代用から、最近では開発の上流で行う企画・設計段階への活用を経て営業を含めた顧客のつながりへと広がり、製品開発の在り方も様変わりしてきました。
これらの検討に用いる機械-電気の統合モデルの実用的なモデルとして、物理機能モデルがあります。物理機能モデルを実用的にマスターするための連続講習会を開催します。
なお、コロナが終息したため現地開催とし、オンラインでは不可能であった演習の時間を設けました。講師から直接教えて頂く環境を確保するため、表計算ソフト(ExcelまたはOpenOffice)をインストールしたノートパソコンを各自持ち込んで頂きます。日本機械学会会議室(飯田橋)は暫定定員24名です。
なお、機械-電気の統合モデルによるモデルベース開発については下記を参照して下さい。
https://www.jsme.or.jp/tld/home/workshop/autonomous_car_site/shuppan.htm

各回概要・題目・講師

第1回概要

今回の講習会は、第1回 モデルの概要及び適用事例発表となります。機械-電気の統合モデルの実用的なモデルを聴講できる機会は、本講習会以外では滅多にありません。皆様、是非共、お誘いあわせの上、ご参加ください。

第1回題目・講師

題目・講師
10:00-10:10 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」委員長挨拶
高田 博 (東京理科大学)
10:10-12:00 1.物理機能モデルの概要
角田 鎮男 (CATEC)
13:00-13:50 2.「マツダ(株)における適用事例」
平松 繁喜 (マツダ 統合制御システム開発本部)
13:50-14:40 3.「物体の柔性が粒子と波動性に及ぼす影響」
五十川 晋一 (元いすゞ自動車) ※リモート講演
15:00-15:50 4.「音振動解析における物理機能モデルの適用事例」
田部 洋祐 (日立製作所 研究開発グループ)
15:50-16:40 5.「自動車駆動系の制御設計における物理機能モデルの活用」
米沢 平成 (北海道大学)
16:40-16:50 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」幹事挨拶
中村 弘毅 (JARI)

 

第2回概要

今回の講習会は、第2回 物理機能モデルによるモデル(機械と電気の1次要素)となります。
内容は、速度・力、電圧・電流の物理量の対で機能分割した機械と電気が共有する1次要素の仕組みについて紹介します。この1次要素は、機械系の運動と電気系の電界が互換になる外延系と、変形と磁界が互換になる内包系が共有する双対の物理モデルです。製品や部品の物理モデルや方程式は、この対になる1次要素の組み合わせになります。

第2回題目・講師

題目・講師
10:00-10:10 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」委員長挨拶
高田 博 (東京理科大学)
10:10-11:00 1.自動車の開発プロセス
・産業革命(自動車の第四次産業革命)
・体系的設計法
・有限要素解析 機構解析 運動解析
・モード解析
・電気系解析
高田 博 (東京理科大学)

11:10-12:00 2.機械と電気の物理特性と物理係数の仕組み
・構造体と運動体の瞬時エネルギの仕組みと基底ベクトル
・機械系と電気系が共有する物理量対と物理特性の関係
・機械系と電気系が共有する物理係数と機能要素の連結
角田 鎮男(CATEC)

13:00-14:00 3.物理機能と構成要素 ・物理量対、物理特性、物理係数など変数/特性/係数の考え方 ・物理機能モデルにおける特性/演算子などの表現 ・物理機能と共有演算子による物理特性
西留 千晶(CATEC)
14:10-15:50    4. 1次機能要素 ・外延特性と内包特性の1次機能要素 ・機械系1次機能要素と電気系1次機能要素の等価表現 ・1次機能要素の等価変換 ・1次機能要素の要素方程式と時系列シミュレーション(実習)
西留 千晶(CATEC)
16:00-16:50 5. 非線形化 ・非線形化の考え方 ・部分線形化 ・1次機能要素の非線形化と時系列シミュレーション(実習)
西留 千晶(CATEC)

16:50-17:00 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」幹事挨拶
中村 弘毅 (JARI)

 

第3回概要

今回の講習会は、第3回 物理機能モデルによるモデル(機械と電気の2次要素)です。
内容は、機械系の運動と電気系の電界が互換になる外延系の1次要素と、変形と磁界が互換になる内包系の1次要素を連結し、2次要素を作成する方法、そして特性方程式や固有値など2次要素の仕組みについてです。製品や部品の物理モデルや方程式の多くは、双対の関係にある上記2種の1次要素を連結した2次要素が基本になります。また、この要素の構造は、機械、電気、流体、熱などの物理分野に関係無く共通となります。これらの理論的な概要説明の後、午後からはより具体的な解説と、基礎的な題材を用いたモデル作成の実習を行います。

第3回題目・講師

題目・講師
10:00-10:10 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」委員長挨拶
高田 博 (東京理科大学)

10:10-11:00 1.モデルベース開発におけるプラントモデル
・仮想空間への写像DX(デジタルトランスフォーメーション)
・モデルベース開発
・V字プロセス(ウォーターフォール型開発プロセス)
・JMAAB活動
・プラントモデルの重要性
・非因果的モデリングが主流へ
高田 博 (東京理科大学)

11:10-12:00 2.機械と電気の2次要素と仕組み
・外延系1次要素と内包系1次要素の連結法と2次要素の構造
・物理係数(伝達係数)による異なる単位系の連結と物理モデルの隠蔽
・1次要素の多重連結と直交連結による作用・反作用の仕組み
角田 鎮男(CATEC)

13:00-14:50 3.機械と電気の2次要素の表現と動特性
・係数特性と、それを介した1次要素の接続
・機械系と電気系の2次要素が共有する動特性
・2次機能要素の要素方程式と時系列シミュレーション(実習)
・機械と電気による2次機能要素の例(DCモーターのモデル)
・2次機能要素の積分形、微分形、伝達形の双対変換、ならびに正規化
平松 繁喜 (マツダ)

15:00-16:50 4.2次機能要素の応用例
・剛体梁のモデル化
・剛体梁モデルのシミュレーション(実習)
・遊星歯車のモデル化への応用
平松 繁喜 (マツダ)

16:50-17:00 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」幹事挨拶
中村 弘毅 (JARI)

 

第4回概要

今回の講習会は、第4回 物理機能モデルによるモデル化(機械と電気の共振構造と非線形化、機械と電気の統合モデル化実習)となります。
内容は、先ず機械と電気が共有する外延系1次要素と内包系1次要素で組み立てた物理モデルの共振現象と、機能要素を部分線形化する機構モデルについて説明します。従来のモデル化手法において、電気では並列共振と直列共振が使われます。一方、機械では並列共振を使いますが、直列共振については扱いが曖昧です。しかし、非鉄金属や制振・吸振を扱うときには、直列共振のモデルは重要です。午後からは、第3回までの内容を踏まえ、機械系と電気系を統合する簡単なモデル化の事例を用いた実習を行います。また、非線形化のモデル例として、流体、熱のモデルへの応用について説明します。

第4回題目・講師

題目・講師
10:00-10:10 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」委員長挨拶
高田 博 (東京理科大学)

10:10-11:00 1.モデルベース開発の自動運転への応用
・自動運転の開発技術
・自動運転のモデルベース開発
・電気-機械システムの開発技術
高田 博 (東京理科大学)

11:10-12:00 2.機械と電気の共振構造と非線形化
・2次要素の並列共振と直列共振、および直並列共振の仕組み
・物理機能モデルの物理特性と物理係数の非線形化と機構モデル
角田 鎮男(CATEC)

13:00-15:30 3.機械と電気の統合モデル化実習
・第3回までの復習
・ワイパーモデルを事例とした実習
・機能モデルの手書き
・モデル図から状態空間方程式の作成
・オイラー法での時系列シミュレーション(エクセル)
西留 千晶(CATEC)

15:40-16:50 4.流体、熱のモデルへの応用例
・熱伝導、熱伝達、熱搬送のモデル
・非圧縮性流体のモデル
・圧縮性流体への応用
平松 繁喜(マツダ)

16:50-17:00 日本機械学会「自動運転に関する分野横断型分科会」幹事挨拶
中村 弘毅 (JARI)

定員

24名

聴講料(全て税込、教材1冊分含む)

全4回セット

正員・協賛団体会員80,000円,学生員30,000円,会員外120,000円,一般学生45,000円
※全4回セットにて申込のご案内を致します。単回でのご参加をご希望の方は、以下の単回価格をご確認の上、担当職員まで個別にご連絡ください。単回でお申込みの場合は、各回開催日の2週間前を締め切りとさせて頂きます。

第1回

正員・協賛団体会員20,000円,学生員5,000円,一般30,000円,一般学生10,000円

※全4回セット、第1回の申込は終了いたしました。

第2回~第4回(1回あたりの金額)

正員・協賛団体会員30,000円,学生員10,000円,会員外45,000円,一般学生15,000円

※学生員から正員資格へ変更された方は、卒業後3年間、本会講習会への聴講は学生員価格にて参加が可能です。下記申込先フォームの会員資格は「正員(継続特典)」を選択し、卒業年と卒業された学校名を「通信欄」に記載ください。
※特別員の資格(会員扱い)で行事に参加される場合、聴講料は正員の価格となります。下記申込先フォームの会員資格は「特別員」を選択し、「会員番号」に「行事参加料割引コード」(xxxxxxx-xxxx)をご記入下さい。
※「特別員行事参加無料券」を利用される場合、聴講料は無料となります。予め「特別員行事参加無料券(原本)」をご用意の上、「特別員行事参加無料券利用」としてお申込みください。その後、担当職員まで「自動返信メール」「行事参加無料券(原本)」をご郵送ください。
※協賛団体会員の方は「協賛団体一般」「協賛団体学生」を選択し、「通信欄」に協賛団体名をご記載ください。

申込方法

Peatixにて申込を受付致します。
URL:https://jsme23-76.peatix.com
開催2-3日前を目安に資料・受講URLなどをお申込みいただいたメールアドレスにご連絡いたします。
また、こちらのページでも状況をご案内します。
申込締切日:
全4回セット、第1回:2023年10月4日(水)
第2回~第4回(単回申込):各開催日の1週間前まで
※単回申込の場合は以下担当職員までメールにて個別にご連絡ください。

教 材

教材のみの販売は致しません

問合せ先

〒162-0814 東京都新宿区新小川町4番1号 KDX飯田橋スクエア2階
一般社団法人 日本機械学会 交通・物流部門(担当職員 中嶋)
電話:03-4335-7614 Email:tld@jsme.or.jp

会場
日本機械学会事務局第1会議室
会場URL
https://www.jsme.or.jp/about/about-jsme/access/
申込締切
2023年10月04日

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