理工系大学生・大学院生・高専生を対象としたセミナー 「ものづくり最前線」
2012年11月10日 | 生産加工・工作機械部門特別講演会主催No.12
【趣 旨】
機械工学を学ぶ学生諸君,大学・高専では機械工学全般にわたる講義を受け,その基礎を学んでいることと思います.機械工学は「ものづくり」の学問であり,諸君の先輩たちも「ものづくり」の最前線で活躍されています.大学・高専で「ものづくり」に関するより深い知識を得ることはもちろん重要ですが,同時に先輩たちが「ものづくりJの最前線でどのような活躍をされているのかを知っておくことも将来に備える上で大変重要です.
今回は,各分野の日本を代表する企業の中で「ものづくり」の最前線で活躍されている先輩たちに,その仕事振りを熱く語っていただきます.製品の裏に隠れた先輩たちの苦労やそれを成し遂げたときの喜び,仕事に対する誇りを知ることにより,諸君の将来を身近に感じることは.学習や研究を行う上での動機付けを得るために有用であり,また,進路選択にも役立つものと思います.学生諸君の積極的な参加を期待します.
【プログラム】
13.00 ~13.05/あいさつ
司会:大阪府立大学工業高等専門学校 機械システムコース 准教授 田代徹也
13.05 ~13.45
(1)環境にやさしい材料加工 (株)森精機製作所 電装・制御本部 藤嶋 誠
森精機製作所は工作機械メーカーで,NC旋盤やマシニングセンタ等様々な種類のNC工作機化を開発・製造しています.環境に優しい加工をテーマに,環境に配慮すべき事項や,その解決策,技術的工夫等について解説します.
13.45 ~14.25
(2)電気自動車,ハイブリッド自動車用リチウムイオン電池の開発
(株)GSユアサ 研究開発センター 奥山 良一
地球温暖化,オイルピーク問題を背景として,電気自動車,ハイブリッド自動車を始めとした自動車の電動化が加速している.この電動化のキーデバイスとなるのがリチウムイオン電池であり,ここ数年で大きく進化しつつある.本講演では,リチウムイオン電池の原理・材料・構造・製造方法といった基本技術から,リチウムイオン電池の現状性能とその課題,さらには次世代リチウムイオン電池開発に関する方向性に関して総括的に解説いたします.
14.25 ~15.05
(3) 超高層建築用鋼材の製造技術 新日鐵住金(株) 建材事業部 堺製鐵所 松田 勝也
超高層建築に使用される代表的な鋼材の一つにH形鋼がある.H形鋼は主に柱と梁に使用されるが,柱には主に垂直荷重がかかるため,座屈強度の高い極厚断面が求められる.また,梁には曲げ荷重がかかるため,断面効率の高い形状が求められる.さらに,デザイン面で豊富なサイズバリエーションも必要である.このような要求性能を満たし,かつ高効率に製造するための世界に類を見ない当社の独自技術を紹介いたします.
15.05 ~15.15 休憩
15.15 ~15.55
(4)クリーンディーゼル開発最前線 マツダ(株)パワートレイン開発本部 神埼 淳
世界的規模での環境問題への関心の高まりから,CO2排出量の少ないディーゼルエンジンが注目されているが,厳しい排出ガス規制強化に伴う後処理装置のコストアップや,燃費悪化が課題である.これに対し,マツダはCX-5で高価な排ガス後処理なしで規制をクリアし,従来よりも20%の燃費改善と,圧倒的な加速性能の両立を実現した.これらを可能とした,独自の低圧縮比技術を中心に,SKYACTIV-Dのディーゼルエンジン技術について紹介します.
15.55 ~16.35
(5)非球面モールドレンズとその加工技術
パナソニック〓AVCネットワークス社 生産技術センター 山田 晃久
パナソニックは民生の家電メーカーとして,家電を作り販売していますが,「特徴ある商品を作る為に特徴ある部品から作る」という考えから,その商品に使われる部品の多くを自社で生産し,その部品や生産設備などを社外へも販売していることは意外と知られていません.今回はその中で,非常に精密な加工が要求される非球面レンズのモノづくりを,精密機械加工や精密成形といった生産技術を中心に紹介し,最後にグローバルなモノづくりの中で日本メーカーの現状を述べたいと思います.
16.35 ~16.45 質疑・終わりのあいさつ
【対 象】
主に大学生,大学院生,高専生とする.
【定 員】
70名(先書順で満員になり次第締め切ります)
【申込方法】
郵便,FAX,E-mailにより,以下の項目を明記して学会事務局あてにご連絡下さい.
①「大学生・大学院生・高専生・セミナー申込み」② 大学名 ③ 学部・学科(書攻)名 ④ 学年 ⑤ 氏名 ⑥ 連絡先〔〒,住所(自宅or大学)〕 電話番号(複数で申込みの場合,1枚に列挙してもかまいません)