九州支部フォーラム 2020「技術講座 最新のモノづくり技術と金属材料利用技術」
【開催日時】2020年 9 月 25 日(金) 12:00~17:00
【 趣 旨 】
最新のモノづくり技術である3Dプリンターについての知見を得ることによって,大きく変動するモノづくり現場をイメージすることの重要性が増す一方で,従来の金属材料の適用技術は変わらないと考えられますので,使用環境・適用条件によって機械的特性等に関する金属材料知識・表面改質技術等の基礎及び適用技術に対する知見も必要不可欠です.
金属冶金学の立場から,各種材料が有する力学特性と金属組織との関係について説明し,使用環境に適した材料選定・表面改質技術の考え方を学べる機会を提供いたします.これから破壊の問題に取り組むため学び直そうとお考えの方や,若手・中堅技術者の研鑽の場の1つとしてご活用ください.
【講 師】
近畿大学 次世代基盤技術研究所 京極秀樹 特任教授
九州大学 大学院工学研究院 材料工学部門 土山聡宏 教授
【プログラム】
12:00~12:15 開会挨拶・事務連絡・講師紹介
12:15~13:30 「金属3D プリンターの開発動向と活用事例」
近畿大学 京極秀樹 特任教授
講演では,金属3Dプリンターの種類と特性及び適用事例について述べるとともに,本技術特有のDfAM(Design for Additive Manufacturing)と呼ばれる設計法,さらには品質保証のためのモニタリング技術に関しても紹介する.
13:30~13:45 休憩
13:45~15:00 「機械構造用鋼の金属組織と特性の基礎」
九州大学 土山聡宏 教授
SCMやSNCMなどの機械構造用鋼における優れた強度特性は,熱処理によって得られる「マルテンサイト」と呼ばれる強靱な金属組織に起因する.本講演では,マルテンサイト組織が得られる原理や合金元素の効果,得られる機械的性質や残留応力の発現機構など,機械構造用鋼に関する一般論について概説する.
15:00~15:15 休憩
15:15~16:30 「各種要求特性と金属組織の関係および材質改善指針」
九州大学 土山聡宏 教授
構造材料には高い強度が求められるだけでなく,用途に応じて,衝撃に耐える靱性,摩耗や疲労を生じ難い硬さ,腐食環境下での耐久性,高温での変形を抑えるクリープ強度など,種々の特性が要求される.本講演では,各特性に優れた組織と用いられる添加元素の役割などについて述べる.
16:30~16:45 閉会挨拶・事務連絡
【定 員】80 名(先着順)
【形 式】Webexによるオンライン形式
講義資料(PDF)を配付します. 録画・撮影・録音は禁止となります.