納得のロータ振動解析:講義+HIL実験
2019年12月20日 - 2019年12月20日 | 機械力学・計測制御部門講習会主催No.19-311
行事番号 19-311
開催日 2019年12月20日(金)
会 場 日本機械学会 会議室(東京都新宿区信濃町35番地信濃町煉瓦館5階)
電話03-4335-7610/JR総武線「信濃町駅」下車,徒歩1分
趣 旨
ロータダイナミクス「回転機械の振動」に関する3課題について理論背景を講義し,HIL(Hardware In the Loop,計算機実 時間波形ミュレーション)実習にて理解を深めます。
課題(1) ロータ関係者必須のバランスです。高速ロータを低振動で回転させる能力の基本で、ここでは,フィールド1面バランス法,および危険速度を次々と超える高次曲げモードバランス法を,実際にHIL実習にて、3次超えを体験します。
課題(2) ロータ関係者を悩ませる油軸受やシール関連の安定性を扱います。この不安定は,隙間流れ特有のクロスばね効果に起因し、それを最新のλモデルで表します。ロータを磁気軸受で外部加振した応答から安定限界を事前に予測する方法を示し,その有効性をHIL実習にて理解します。
課題(3)機械制御系の伝達関数表現を、固有振動数(ゲイン交差周波数)と減衰比(位相余裕)として理解するメカトロニクス力学の基礎を講義します。磁気浮上系、柔軟構造物位置制御、パワートレイン系の速度(ASR)および力制御(ATR)などに応用し、安定化フィルタ理論のノウハウを提案します。
回転機械の開発・設計者,加えて現場での品証・振動診断に従事する方々を対象としています。また,ロータ振動に従事し始めた方,幾多の経験的知識を体系的に再構成したいベテランの方などにも好適です。
タイムスケジュール
時間 | 内容 | 講師(敬称略) |
09:00 | 開場,受付開始 | |
10:00~12:30
|
1.ロータダイナミクストピックス講義
弾性ロータフィールドバランス技術 ・不つりあい振動と1面および多面バランスの原理 HILによる実習1(Hardware In the Loop, Balancing) ・システム(Matlab,etc.)およびロータ振動計測システムの紹介, ・弾性ロータ3面バランスの実演 |
松下修己 防衛大学校 名誉教授 元日立製作所
|
12:30~13:30 | 昼食 | |
13:30~15:30
|
2. ロータ安定性と加振による安定限界事前予測
・λホワールモデルの紹介と安定性解析 ・磁気軸受(AMB)によるロータ加振および信号処理(Co-Quad関数) HILによる実習2(Stability) ・オイルホワール・ホイップ+ シール/ケーシングホワール |
松下修己 防衛大学校 名誉教授 元日立製作所
藤原浩幸 防衛大学校 准教授 |
15:30~17:00 | 3. メカトロ二クスの基礎と弾性モード制御への応用
・機械力学知見とフィードバック制御知識の類似点と相違点 HILによる実習3 (RigidからFlexibleまでの統合制御) ・1-DOF剛体運動制御および高周波弾性振動モードへの減衰付与 ・磁気安定浮上ならびにパワートレイン系ねじり振動のASRとATR |
定 員 30名(申込み先着順により,定員に達ししだい締め切ります。)
持ち物 バランス演習に使用:ものさし,三角定規,分度器,コンパス,電卓(出来れば関数電卓)