<受付終了>講習会「流体とインフォマティクス」
<定員に達しましたので,申込受付を終了いたしました>
【企 画】流体工学部門
【開催日】2020年1月15日(水) 9:30~17:00
【協賛】 日本計算工学会,日本気象学会, 日本航空宇宙学会、日本混相流学会、日本シミュレーション学会、日本伝熱学会、日本流体力学会、可視化情報学会、自動車技術会、ターボ機械協会、日本ガスタービン学会,オープンCAE学会、情報処理学会、進化計算学会
【趣 旨】
設計・研究の現場において、「もっと効率的に設計パラメータを評価したい」、「計測、解析データから有意義な情報を抽出したい」と感じることはないでしょうか?
近年、従来の工学的手法と情報科学的アプローチを融合し、有用な情報を抽出する新しい問題解決手段が着目されています。
本講習会では、その中でも特に流体問題への適用に着目し、「最適化」をはじめとして、「データ同化」、「不確かさ評価」、「機械学習」などの新しい問題解決法と、その実際の適用例に関して広く紹介いたします。
本講習会は、主に企業の技術者・研究者や、学部・大学院の学生の方々を対象としております。多数の皆様の参加をお待ちしております。
さらに本講習会では、講習会ライブ配信への取り組みの一環として、特別員企業限定・サテライト受講形式でのライブ配信を行います。特別員企業で、複数名で受講を希望される場合は、WEB会議システムを用いて、自社会議室等で受講いただけます。是非ご利用下さい。
【プログラム】
9:30~9:40 「挨拶・諸説明」 (株)IHI 久保 世志
9:40~11:10 「フルードインフォマティクス2.0」 東北大学 大林 茂
Society 5.0 の実現が謳われる今日、各分野とインフォマティクスの融合はますます重要となっている。近年、CAE(computer aided engineering)が実用化され、さまざまな使用条件、あるいは製品仕様の変更に対して、性能評価を行うことができるようになっている。その結果、製品設計に対する仮想的なデータベースができ、それらの情報の管理、処理、知識の抽出に関わるインフォマティクスが重要となる。流体工学とインフォマティクスの融合「フルードインフォマティクス」の新たな展開を紹介する。
11:20~12:20 「流体解析・設計における不確かさの定量的評価」 東北大学 下山 幸治
実世界に見られる流体現象は,無数の不確かな物理要因が複雑に絡み合って発生する.流体現象の再現を目的とした数値解析は通常,こういった不確かさの存在を無視して単純化されることが多く,その結果は実現象とかけ離れたものとなる.また工学設計においても,製造誤差や環境揺らぎなどの不確かさが存在し,設計対象とする製品の品質,すなわち設計の信頼性に大きく影響する.本講義では,不確かさの定量的評価のための高速近似解法の開発と,流体解析・設計問題への応用事例を紹介する.
12:20~13:40 昼休み
13:40~14:40 「CAEからDAE(データ同化支援工学)へ」 産業技術総合研究所 三坂 孝志
データ同化は計算機支援工学(CAE)で用いられるような解析コードの不確実な条件(初期・境界条件,モデルパラメータなど)を計測データに基づき学習することで,CAE解析の精度を向上させる手法である.さらに,CAEコード及び計測データの統計的な扱いにより,それらの不確定性を低減させることができ,機械学習とも関連してCAEの可能性を大きく広げる可能性を秘めている.本講演ではデータ同化の概要を説明した上で,具体例として熱流体問題におけるモデルパラメータの推定を紹介する.最後にデータ同化に関連した発展的話題にも触れる.
14:50~15:50 「機械学習によるデータ駆動型設計」 (株)IHI 米倉 一男
近年、統計的機械学習が大きく発展し、種々のアプリケーションが生まれている。工学の分野では、これまでもCAEにより蓄積されたデータを分析することは行われてきたが、機械学習の発展に伴ってより高度な分析が可能になり、データ駆動型設計とも呼ぶべき枠組みが生まれつつある。物理学の分野では、近い将来、機械学習により新しい物理法則を見つけ出すことも期待されており、工学においても同様に全く新しい形状を創出できることも望まれている。本講演ではデータ駆動型設計の一例として、深層学習と深層強化学習を用いた流れ場および形状の分析方法について説明し、工学的な実用例を紹介する。
16:00~17:00 「ベイズ最適化手法を用いた流体解析結果の最適化」 ダイキン工業(株) 片山 達也
昨今ニューラルネットワークのハイパーパラメータの最適化に多く利用されているベイズ最適化及び、Tree-structured Parzen Estimatorについて比較を行う。具体的には,OpenFOAMを用いた流路最適化問題を例題に、Pythonを用いた一連のプロセス(メッシュモーフィング,OpenFOAMの自動化,最適化,結果分析)の実行方法について概説する。
*講演の順序と時間配分は変更になる可能性があります.
【定 員】50名程度。申込み先着順により定員になり次第締め切ります。
⇒定員に達しましたので,申込受付を終了いたしました。