関西支部第364回講習会 「実務者のための流体解析技術の基礎と応用(各種シミュレーション技術の適用事例紹介付き)」
協 賛 日本ガスタービン学会,可視化情報学会,計測自動制御学会関西支部,精密工学会関西支部,システム制御情報学会,日本金属学会関西支部,日本計算工学会,日本材料学会関西支部,日本流体力学会,日本塑性加工学会関西支部,日本マリンエンジニアリング学会,化学工学会関西支部,日本化学会,日本伝熱学会,日本航空宇宙学会関西支部,溶接学会関西支部,日本船舶海洋工学会,日本冷凍空調学会,日本燃焼学会,日本鉄鋼協会関西支部,自動車技術会関西支部,ターボ機械協会,日本バーナ研究会,滋賀経済産業協会,京都工業会,奈良経済産業協会,兵庫工業会,計算科学振興財団,大阪科学技術センター
日時 2019年11月21日(木) 9:20~17:35,22日(金) 9:00~17:15
趣 旨
製品あるいは要素技術の開発期間の短縮・高精度化が進み,設計現場における流体解析の重要性が増してきています.
本講習会では,流体解析の基礎理論,モデル化の考え方,解析結果を設計に生かすための情報抽出技術等を分かり易く説明すると
ともに,最新の解析手法や適用事例の紹介を通して,実務者に役立つ講習会に拘っています.
講習会の後半では,情報科学的アプローチを融合した問題解決手段として注目されているフルードインフォマティクスや,機械学
習,大規模な並列計算の活用事例に加え,解の検証,解析の妥当性評価方法にも触れ,2日間で幅広く習得できるように構成して
おります.これから設計,開発,研究部門などで熱流体,複雑流れに取り組もうとされる若手技術者,研究者の方々はもちろん,
既に流体解析に取り組まれている中堅技術者の方々含めたすべての方を対象としておりますので,奮ってご参加ください.
キーワード 熱流体,流動,乱流,CFD,流体設計,ターボ機械,可視化,フルードインフォマティクス,最適化,V&V,OpenFOAM
題目・内容・講師
第1日目:11月21日(木)
9:20~9:25 開会の挨拶
9:25~10:35 流れの数値計算の基礎
流動現象の数値シミュレーションに関して,離散化の方法,基本的な計算スキーム,解像度と信頼性,計算領域と境界条件,結果の検証について基本的な事柄を解説する.また,レイノルズ数,マッハ数などの指標に応じた解法の種別について概説する.
大阪大学 大学院工学研究科 梶島 岳夫
10:50~12:40 乱流数値解析の基礎
機械工学における乱流現象も一般にはナヴィエ・ストークス方程式に支配されるが,これを直接計算することは非現実的なことが多く,RANS, LESなどの多様な乱流モデルがあり,それぞれに応じた計算法が存在する.本講では,物理モデルの基本的な考え方と特色について,数値計算法と関連づけて概説する.
大阪大学 大学院工学研究科 梶島岳夫
13:40~15:30 熱流体数値解析の基礎と応用
熱流動場のCFD解析についての注意点や乱流熱流動モデルについての基礎から最新の話題まで丁寧に解説する.そして,応用計算をするにあたって実用の観点から,何処に注意したらよいか,どういう場合に何を選択したら良いかの指針を示す.
大阪府立大学 大学院工学研究科 須賀一彦
15:45~17:35 複雑内部流れ場の知的可視化と流動診断
CFD結果から流体力学的に意味のある情報を抽出・表示する知的可視化技術として,渦構造の同定法および限界流線のトポロジー解析を概説するとともに,知的可視化技術を適用することによって,ターボ機械の内部流れ場で発現する複雑な流動現象を解明した流動診断事例を紹介する.
九州大学 大学院工学研究院 古川雅人
第2日目:11月22日(金)
9:00~10:30 フルードインフォマティクス2.0
2010年,日本機械学会編「フルードインフォマティクス ―「流体科学」と「情報科学」の融合―」が出版された.科学技術イノベーション総合戦略2017でSociety 5.0 の実現が謳われる今日,その重要性はますます高まっている.フルードインフォマティクスの新たな展開を概説する.
東北大学 流体科学研究所 大林 茂
10:45~11:45 機械学習を用いた熱流体解析
気体と液体が複雑に混合する気液二相流においては,気液界面の変形による様々な流動様式が存在することで知られ,流体励起振動(FIV)や液滴衝撃エロージョンといった現象による振動,配管減肉,ピンホール等に至る可能性がある.本講演では,配管振動データをはじめとした熱流体パラメータを機械学習に取り入れ,管内流動様式を識別する手法を示す.
北海道大学 工学研究院 三輪修一郎
12:45~13:45 V&Vの基本的な考え方と不確かさ評価事例
国内外におけるモデリング&シミュレーションの検証と妥当性確認(V&V)に関するガイドラインの現状とV&Vの基本的な考え方,そして,その適用事例について紹介する.
日本原子力研究開発機構 田中正暁
13:55~14:55 大規模CFDが拓く新たなものづくり~自動車CAEを例に~
超並列計算機環境を活用することで実現したリアルワールドシミュレーションを,自動車CAEを例として紹介する.数万ノードに及ぶスーパーコンピュータ「京」に代表される超並列計算機を想定した場合にものづくりCFDで起こる問題点をまず提示し,我々が実現した次世代ものづくりCFDフレームワークを紹介する.さらに時代は「京」から「富岳」へ,我々が目指すデータ科学との融合シミュレーションについても紹介する.
神戸大学 システム情報学研究科 理化学研究所計算科学研究センター 坪倉 誠
15:05~16:05 OpenFOAM による船舶の大規模解析
OpenFOAMソルバとHPCI(スーパーコンピュータ「京」)を利用した,船舶の流体性能向上のための大規模解析の事例を,企業ユーザにおけるHPCI利用の利点,課題などを交えて紹介する.
川崎重工業(株) 川本英樹
16:15~17:15 OpenFOAMによるディーゼルエンジンの燃焼解析
OpenFOAMに移動格子,常微分方程式ソルバ,噴霧モデル,壁面熱伝達モデルなどを導入し,ディーゼルエンジンの燃焼を解析した事例を紹介する.
大阪大学 大学院工学研究科 堀 司
定 員 80名
申込締切 2019年11月8日(金)(締切後でも定員に余裕があれば受け付けますのでお問合せ下さい)
その他
(1)申込受付後,聴講券をお送りしますので参加日(2日間参加の場合は両日)に必ずご持参下さい.
(2)協賛学協会員の方も本会会員と同様にお取り扱い致します.
(3)受講をキャンセルされる場合は2日前までにご連絡願います.2日前までにご連絡のない場合は聴講料をお支払いいただきます.
※お申込みの際にご提供いただいた個人情報は,当該行事の運営業務のために利用するほか,当支部が主催する講習会・セミナーのご案内のために利用させていただきます.
※記録用に写真を撮影し,ニュースレターなどに掲載させて頂くことがございます.