第136回講習会「四力+制御」にもう一度チャレンジし基礎力を高める講習会―目指せ 機械系技術者の土台再構築と設計・開発力アップ―
協賛団体 (仮)精密工学会東海支部、自動車技術会中部支部、計測自動制御学会中部支部、
日本塑性加工学会東海支部、日本設計工学会東海支部
定員 60名(各科目30名)
締切 10月31日(火)→ 2017年11月28日(延長しました)
参加希望者多数の場合は申込締切日を繰り上げさせて頂く場合があります.お早めに申し込みください.
趣旨:現代の設計・開発業務においては、多様な学術領域の知識を組み合わせて駆使する必要があります。
そのため、機械系技術者は1つの専門領域にとらわれず機械工学全般の基礎分野を実用レベルで理解し、それらを融合させて新しい
アイデアを生み出していくことが必要となっています。そこで技術者の基礎学力を高めることを目的とし、第136回講習会では、
企業において第一線で活躍が期待される若手の技術者を対象とし、応用を鑑みつつわかりやすく機械工学の四力学のうち熱力学と
振動工学を学ぶ講習会を開催いたします。基礎を学び直すことが、応用力を高め、新しい機械システムを創造する人材育成につなが
ります。人材育成のコスト削減や設計ミスによるリコールなどの損失防止にも役立つかと思います。ご参加をお待ちしております。
開催日 11月29日(水)13:30 ~ 18:45
内容 下記の2分野から1分野を選択
A 振動工学 井上 剛志 (名古屋大学 教授)
13:30-15:00 1自由度系の振動を理解しよう:
固有振動数とは?減衰比とは?共振曲線の特徴とその予測や低減のポイント
15:15-16:15 多自由度系の振動を理解しよう:
モードとは?計測や制振のポイント,動吸振器の設定と応用
16:30-17:30 自励振動と回転軸系の振動を理解しよう
17:45-18:45 情報交換会(受講者側から講師への質問の機会を提供)
B 熱力学(伝熱工学) 長野 方星 (名古屋大学 教授)
13:30-15:00 熱とエネルギー,熱力学第一法則
15:15-16:15 熱力学第二法則,エントロピー,エネルギー有効利用
16:30-17:30 伝熱工学の基礎
17:45-18:45 情報交換会(受講者側から講師への質問の機会を提供)
対象: 大学の機械系学部で既に四力+制御を学んだことがあるレベル
企画幹事 名古屋大学大学院 工学研究科 マイクロ・ナノ機械理工学専攻 長谷川 泰久
講師からの一言
井上先生より一言
振動は、製品の品質を決める大きな一つのファクターでありながら、通常は実際に製品の概形あるいは詳細が決まった後で問題となり、その対応のための時間やスペースに大きな制約があることが多いです。その中で適切に原因を突き止めて対策をするには、振動現象についての“きちんと理解した”多くの引き出しを準備しておくこと、そして、問題が発生した際にそれらの引き出しからいかに早く関連する振動の原因を探り出し、適切な対策を取るかが重要となります。その引き出しを活きたものとするため、この機会にぜひもう一度振動工学を学び直していただき、もし苦手意識があるならばそれを上書きしておきましょう。
長野先生より一言
「熱」はエネルギーの一形態であり、省エネ、高性能化、エネルギー有効利用が望まれる今日において、「熱」とうまく付き合うことが今まで以上に求められます。「熱」を使いこなすためには、その基本となる「熱」の性質を理解し、「熱」特有のルールを知らなければなりません。本講習会では熱力学の基本事項について、事例や例題を交えながら分かりやすく説明いたします。また、より現実的な熱の問題を理解するため、伝熱工学の基礎についても学びます。