社会の変動とこれからのエネルギーとの関わりを考える -エネルギー安全保障と福島の産業復興-
2017年6月13日 | 動力エネルギーシステム部門特別講演会主催No.17-61
開催趣旨
2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原子力発電事故から6年が経過し,社会も大きく変動し続けています.今春には避難区域も2013年の再編時から1/3に縮小し,産業復興や帰還支援に向けた動きも活発化しています.一方,世界情勢は保護主義的な政治への変化の潮流の中で,エネルギー資源を海外に依存する日本はエネルギー基本計画のS+3EのひとつであるEnergy Security確保のための舵取りがさらに難しくなってきています.動力エネルギーシステム部門に設置されたこれらの問題における課題,方策を検討する震災対応特別委員会では,その活動の一環として,エネルギーの安全保障を地政学見地から俯瞰的に捉え,資源調達リスクとオプションの多様化に対する理解を深めること,さらに,福島の浜通り地域の産業基盤の再構築を目指し,廃炉やロボット技術などの研究開発拠点化を推進する福島イノベーション・コースト構想の概要について専門家をお招きした講演会を開催いたします.社会の変動とこれからのエネルギーとの関わりについて広く意見交換したいと考えておりますので,是非ご参加ください.
プログラム
13:15 開場
13:25 開会挨拶 震災対応特別委員会 委員長 小泉安郎(JAEA)
13:30~14:20
「激変する世界情勢下における日本のエネルギー安全保障(仮)」
講師 奥村 直士(日本安全保障戦略研究所シニアフェロー)
講演概要
世界に大きな影響を与える大国,米・中・露が激動する中,依然として中東依存度の高いエネルギー資源の安定調達を中心とするエネルギー安全保障の見通しは極めて重要な課題の一つである.本講演では,主要国のエネルギーの供給と需要の現状と,資源の国際的な輸送における地政学的なリスク,特に中東資源国および日本のシーレーンの安全保障に対する理解を深めることを目的とし,激変する世界情勢とエネルギー社会の関わりを俯瞰的に考える機会を与える.
14:20~15:10
「福島イノベーション・コースト構想とロボットによる産業復興(仮)」
講師 高橋 隆行(福島大学)
講演概要
福島県の浜通り地域を中心として,産業基盤の再構築を目指し,廃炉やロボット技術などの研究開発拠点化を推進する福島イノベーション・コースト構想が進んでおり,その中でも特に,ロボット技術を産業復興の重要な柱の一つに据えている.本講演では,福島イノベーション・コースト構想の概要と,福島におけるロボット開発および産業育成の紹介を通して,ロボット技術を中心とした地域再生を未来志向で考える.
15:10~15:45
総合討論