「自動車運動力学」~気持ちよいハンドリングのしくみと設計~
〔協賛:自動車技術会、計測自動制御学会、システム制御情報学会〕
(日本機械学会 交通・物流部門 自動車技術委員会、自動車技術会車両運動性能部門委員会共同企画)
趣 旨
自動車の操縦性には、多数の性能項目があり、その一部は「気持ちよさ」の領域で競合しています。したがって「気持ち良さ」を運動学的に理解した上で、全性能を俯瞰することによって、気持ち良いハンドリングの性能設計が可能になると考えます。そこで本セミナーでは、酒井英樹著「自動車運動力学~気持ち良いハンドリングのしくみと設計」の内容を基に、その全貌を一気に把握していただくことを目指します。本セミナーが想定する受講者は、自動車会社の操縦安定性やシャシ、製品企画に関係するエンジニアの方やタイヤ、操舵系、サスペンション部品、制御システムに携わるエンジニアの方、そして操縦安定性に興味のある学生です。受講に必要な学力は、高校程度の力学と数学ですので、気楽に受講できるかと存じます。なお本セミナーは、会場使用の条件として利益が出ないように企画されています(利益が出そうな場合は還元します)。
内 容 9:30~16:30 (途中適宜休憩) 開場は9:15です。
感性編 ・腰で感じる操舵直後の車両の動き~リヤグリップ感~
・手で感じるハンドルからの力~リヤグリップ感と操舵感~
・手で感じるハンドルの動き~ハンドルの戻り感・操舵過渡応答~
・目で感じる車体のロール運動~スムーズな回頭~
・スポーツ走行における旋回限界~FF・FR・RRの違い~
基礎運動編 ・他車比較可能な車両の表し方~コーナリング係数とヨー慣性半径係数~
・半径一定で旋回するときの性能
・動的な操舵応答の基本性能
・旋回の限界
・旋回中の制動・減速時の安定性
・外乱に対する安定性
性能設計編 ・諸性能の両立・向上技術
講 師 近畿大学工学部 酒井英樹