講習会 「設計における革新・着想とその具現化」
2017年3月08日 | 設計工学・システム部門講習会主催No.17-24
企 画 設計工学・システム部門
協 賛 自動車技術会,精密工学会,日本設計工学会,日本計算工学会,日本シミュレーション学会
開催日 2017 年 3 月8日(水)
会 場 日本機械学会会議室(東京都新宿区信濃町35)
趣 旨
製品開発において,従来にない新たな機能や付加価値を有する新製品の市場への投入が求められ,その実現のための設計の効率化や低コスト化,軽量化も併せて必要とされている.
本講習会では新しい発想で視点を変えた魅力ある製品を出されている幅広い分野の企業様から講師を招聘し,製品構想に至る経緯・ストーリーや実現までの過程で乗り越える必要があった技術的或いは市場等における課題,新しい発想に基づく製品を出す上での重要事項,問題解決方法等について紹介する.現在,開発現場で企画や設計に携わっている幅広い分野のエンジニアの方に聞いて頂きたい講習会と考える.
題 目
1. 13:00-14:10「工作機械のIoT化」
DMG森精機株式会社 専務執行役員 藤嶋 誠
内容:
工作機械のIoT化のテーマは、Industry 4.0やIICにおいて欧米が先行していた感があるが、日本でもRRIのプロジェクトが経産省主導で立ち上げられ、さらに「IoT・AI・ロボットを用いた設備投資」に対して中小企業・小規模事業者への支援が発表されるなど、工作機械ユーザの関心も非常に高まっている。本講演では、IoTを用いて工作機械の性能を向上させる取り組みについて具体例を用いて紹介する。
2. 14:10-15:20 「利益と元気を出す道具の話 ~そうかそんな手があったのか~」
株式会社アイデア 代表取締役社長 前古 護
内容:
断トツ製品・断トツ技術の構築により、より良い品質の製品を早く安く開発して利益を得る。 そのための実践的な武器としてQFD+TRIZ+TMの連携活用の威力を知っていただきたい。 QFD(品質機能展開)で顧客が望む機能を抽出し、TRIZを使って技術課題を解決した後、タグチメソッドでバラつきを抑えた最適設計を行う製品開発の流れを 特になじみが薄いであろう TRIZ(発明的問題解決理論)の日本式活用法を中心に実例と共に解説する。
3. 15:30-16:40「“スマートアシストリモート”の開発について」
ヤンマー株式会社 アグリ事業本部開発統括部 農業研究センター農業ICTG グループリーダー 新熊 章浩
内容:
機械だけの“もの売り”ではなく、サービスを含めた“こと売り”への変革が、必要不可欠となってきている。その解決策の一つが、「スマートアシストリモート」の開発である。 機械に搭載されたM2M端末により、全国に点在する機械の稼働状況を見守ると同時に、蓄積情報を元に、お客様へのサービス提供を主眼に置いたコンテンツ開発も進めている。今回は、「スマートアシストリモート」の開発経緯、及び特に農業機械への展開における具体的事例を紹介する。
4. 16:40-17:50「アプリケーションごとに最適なAM(Additive Manufacturing)技術の選択と工作機械への融合による工程集約」
ヤマザキマザック株式会社 技術本部 ソリューション開発部 グループリーダー
山崎 拓
内容:工作機械は、高速化・高精度・複合化・高機能化と様々な進化を遂げてきたが、さらに一段の生産性の向上を求める場合、物を削って形にしていく加工方法が主流のモノづくりでは限界が見えてきた。工作機械の新たな可能性を開拓すべく、AM技術を融合した工作機械の開発が業界でトレンドとなりつつあるが、アプリケーションによって選択すべきAM技術が異なることを理解することが重要である。本講演では,Mazakが工作機械へ融合させる複数のAM技術の特徴を加工アプリケーション事例とともに紹介し、次世代のモノづくりについての可能性と課題を示す。
定員 50名