地球温暖化、酸性雨など地球規模での環境破壊現象や、産業廃棄物、交通騒音などの都市環境問題、加えて環境ホルモン、ダイオキシンのような水質汚染・土壌汚染・大気汚染等の生活環境問題物質などに見られますように、現代人は、科学技術や工業技術のもたらす恩恵を享受すると同時に、かけがえ無く大事な地球環境や我々を取り巻く生活環境を痛めて来たと言えましょう。
その反省の上に立ち、これ以上の環境悪化を食い止めるべく、法の整備や国際的な連携といった世界的規模での取り組みが、例えば近年の地球温暖化防止会議の例に見られますように、広範に取り組まれておりますことは、周知の通りです。
環境問題の改善と解決とは、人類が今後も幸せな発展を確保して行くための、先送りが許されない社会的価値の非常に高い重要な課題です。
この社会の要請に応え、その改善と解決の推進をはかるためには、適切な環境政策や経済政策とともに、環境の改善や、環境への影響度の的確な評価を、より合理的に実現出来る各種環境技術の高度化と発展拡大とが、ますます必要になると考えられます。
このような社会状況のもとで、その一端を担うべく、環境工学部門では、広範な技術分野を網羅する日本機械学会での、また他学協会との協力・協業を通しての、環境関連各種分野の横断的活動と連携の場の提供とを、主要な役割と捉へ、活動して参ります。
第三位登録までを含めますと4000名を超える多数の環境工学部門にご登録されておられる皆様方の、積極的なご参加とご活躍とを、お願い申し上げます。