オーガナイズドセッション

1) エネルギーベストミックスと力学

OS-1
供用エネルギー及び化学プラント機器の経年変化と健全性評価
「動力エネルギーシステム部門連携セッション (日本機械学会分野連携企画)」
Evaluation on Aging and Structural Integrity for Energy-related In-service and Chemical Components
北条 公伸(三菱重工業) 高橋 宏治(横浜国立大学)
渡邉  豊(東北大学) 齋藤 利之(東芝エネルギーシステムズ)
堂﨑 浩二(東北大学) 町田 秀夫(テプコシステムズ)
三浦 直樹(電力中央研究所) 宮崎 克雅(日立製作所)
発電機器などのエネルギー及び化学プラント機器においては,機器材料の経年変化による劣化現象を解明して評価技術として確立し,これを安全かつ合理的な保全・運転管理等に反映させることが重要である.本OSでは,各種経年劣化事象のメカニズム,破壊力学等に基づく亀裂評価,実機構造物への適用性評価,維持規格などの規格基準への反映などについて,最新の成果・知見を情報交換し,議論することを目的とする.
OS-2
全固体電気化学デバイス開発における材料力学
Mechanics of Materials in the Development of All Solid State Electrochemical devices
荒木 稚子(埼玉大学) 佐藤 一永(東北大学)
村松 眞由(慶應義塾大学) 井口 史匡(日本大学)
脆性材料を主体で構成され大きな残留応力が導入される固体酸化物形燃料電池や全固体電池の実用化において,機械的信頼性耐久性向上のため材料力学が果たすべき役割は日々大きくなっている.本OSは従来,燃料電池と化学電池という異なる分野で従属的に展開されてきたこれらの研究をその枠組みを越え材料力学を主軸とし発表,討論することを目的とする.

2) 材料強度と損傷評価

OS-3
材料の疲労挙動と損傷評価
Fatigue Behavior of Materials and Cumulative Damage Evaluation
政木 清孝(沖縄工業高等専門学校) 曙  紘之(広島大学)
塩澤 大輝(神戸大学) 柿内 利文(岐阜大学)
大型発電施設からマイクロマシンまで,機械構造物の安全性確保のためには,それらの機器を構成する材料の疲労強度や疲労き裂進展機構など,疲労挙動を把握しなければならない.さらに実機では,一般的な疲労挙動のみでなく,疲労にともなう累積損傷の検出や定量評価も重要な研究課題となる.そこで本OSでは,材料の疲労挙動と損傷評価に関する議論を行う.
OS-4
微小サンプル試験法による材料強度・損傷評価
Materials Strength and Damage Assessments by SSTT (Small Sample Testing Technique)
駒崎 慎一(鹿児島大学) 小林 謙一(千葉大学)
伊藤 隆基(立命館大学) 荒井 正行(東京理科大学)
屋口 正次(電力中央研究所) 新田 明人(神戸工業試験場)
火力・原子力発電プラント等の余寿命診断法,さらには溶接熱影響部や電子デバイス等の局所領域の強度評価法として,小さな試験片を用いた技術が注目されている.本OSでは,ミニチュア試験やスモールパンチ試験, インデンテーション(押込み)試験などの微小サンプル試験に関する最新の研究成果を持ち寄り情報交換するとともに,当該分野の今後の方向性等について広く議論する.
OS-5
実験力学と計測技術
Experimental Mechanics and Measurement Techniques
坂上 賢一(芝浦工業大学) 足立 忠晴(豊橋技術科学大学)
藤垣 元治(福井大学) 米山  聡(青山学院大学)
森田 康之(熊本大学)
複雑化する各種現象の理解,材料特性の評価,さらには実構造物の検査などには実験・計測・データ解析手法の発展が不可欠となる.本OSでは,実験力学分野における先端的な計測技術と,その手法を用いた各種問題へのアプローチについての情報交換を行う.

3) 機能性材料と力学

OS-6
結晶性材料の変形に関する固体力学と材料科学
Solid Mechanics and Materials Science of Deformation in Crystalline Materials
萩原 幸司(名古屋工業大学) 只野 裕一(佐賀大学)
浜  孝之(京都大学) 眞山  剛(熊本大学)
実験観察手法および数値解析手法の発達に伴い,様々な時空間スケールにおける結晶性材料の変形素過程の把握が可能となりつつある.本ОSでは,昨年度に引き続き主に金属材料の変形挙動を対象として,その体系的な理解を得るために,電子・原子スケールから多結晶スケールまでの実験的・数値的手法による研究成果を固体力学と材料科学の両面から議論する.
OS-7
形状記憶材料の特性向上と実用化
Property Improvement and Practical Application of Shape Memory Materials
加藤 博之(北海道大学) 武田 亘平(愛知工業大学)
池田 忠繁(中部大学) 北村 一浩(愛知教育大学)
長  弘基(北九州市立大学) 徳永 仁夫(鹿児島工業高等専門学校)
南部 紘一郎(大阪産業大学) 松井 良介(愛知工業大学)
三木 寛之(東北大学)
形状記憶材料は多くの分野で応用展開が期待されているが,技術の進歩とともに機能や材料に対する要求は高くなり,実用においても本材料の特性向上が必要されている.本OSではこれらの点に着目しながらも,部門間の垣根を越えて形状記憶材料関連の発表を広く募集し,議論を通して研究者相互の交流を図ることで,研究の発展へ資することを目的とする.
OS-8
持続可能社会に向けた機能材料と構造の力学の展開
Development of Mechanics of Functional Materials and Structures toward Sustainable Society
成田 史生(東北大学) 栗田 大樹(東北大学)
森本 卓也(島根大学) 石原 正行(大阪公立大学)
上辻 靖智(大阪工業大学) 河村 隆介(宮崎大学)
最近,持続可能社会の実現と経済を両立する動きが加速してきている.こうした社会変化への適応に向けて,機能性材料・構造物の力学に関する研究が材料関連分野の諸課題にどのように取り組み,どのような成果を得ているかについて議論・検討を行い,持続可能社会の実現に向けた展開を探るセッションとする.

4) ソフト材料と力学

OS-9
バイオメカニクスとその周辺技術ー基礎理論から応用までー
Biomechanics and Its Related Technologies: Basic Theories and Applications
山田  宏(九州工業大学) 坂本  信(新潟大学)
東藤  貢(九州大学) 東藤 正浩(北海道大学)
田中 基嗣(金沢工業大学) 大木 順司(山口大学)
生体を構成する細胞,組織,器官やそれと相互作用の生じる種々の材料や構造物に対し,材料力学的観点から様々なアプローチが存在する.本セッションではそのための基礎理論や応用・発展について理解と議論を深める場とする.その結果として,医療や産業,生活などの様々な場面において有効な問題解決手法の確立を目指す.
OS-10
ゴムの材料力学
Mechanics of Rubber Materials
井上 裕嗣(東京工業大学) 大沢 靖雄(ブリヂストン)
田中  展(大阪大学)
機械構造物に広く活用されているゴム製品やゴム材料の材料力学に関して,破壊,トライボロジー,非破壊検査法,材料特性の計測と構成則,計算力学の応用を含めて幅広い分野からの研究発表を募集する.研究者の交流と議論の場を設けることで,研究の発展へ資することを目的とする.
OS-11
ソフトマテリアルの力学・物理・化学
Soft Material Mechanics/Physics/Chemistry
奥村  大(名古屋大学) 垂水 竜一(大阪大学)
亀尾 佳貴(京都大学) 佐野 友彦(慶應義塾大学)
山口 哲生(東京大学) 浦山 健治(京都工芸繊維大学)
ソフトマテリアルは大変形下で利用され,力学・物理・化学の相互作用によって,応答は複雑化し特異な機能性の発現と結びついている.本OSでは,ソフトマテリアルを対象として,多様な講演を幅広く募集し,専門分野での先端について議論し,分野間の連携によって融合領域における新しい展開を期待する.
OS-12
植物形態に学ぶ材料力学
M&M Learning from Plant Morphology
佐藤 太裕(北海道大学) 山口 哲生(東京大学)
藤崎 和弘(弘前大学) 谷垣 健一(大阪大学)
津川  暁(秋田県立大学) 秋葉 祐里(北海道大学)
植物は,進化の過程で環境に適応しながら外力,自重に効率よく抵抗すべく,非常に合理的な形態をとっていると考えられる.このことから,材料力学的にこの植物形態を捉えることにより,設計やものづくりの面で私たちが学ぶことは多いのではないだろうか.本OSでは植物形態の力学的意味に迫ることで,材料力学の視点から植物模倣科学・工学の新しい展開を考える.

5) ナノ・複合材料と力学

OS-13
ナノ力学 ーナノの視点で次世代の材料力学を創成ー
Nanomechanics - Next-generation Mechanics and Strength of Materials at the Nanoscale -
澄川 貴志(京都大学) 梅野 宜崇(東京大学)
島  弘幸(山梨大学) 中村 篤智(大阪大学)
栃木 栄太(東京大学)
材料の力学的性質は,従来,マクロスケールの挙動がナノスケールの局所でも成立する前提で成り立っていた.しかし,近年の技術発展によって,ナノスケールでの材料試験が可能となった結果,バルクと異なる特異なナノスケールの力学挙動が生じることが知られつつある.そこで,本シンポジウムでは,ナノスケールの視点からの変形,破壊,マルチフィジックス現象,およびそれらに関連する機能発現を対象とし,実験・解析・理論研究の最新の研究成果を持ち寄り,議論する.
OS-14
界面、接合、接着の力学
Mechanics for Interface, Joinning and Adhesion
池田  徹(鹿児島大学) 野田 尚昭(九州工業大学)
宮下 幸雄(長岡技術科学大学) 古口 日出男(新潟工科大)
年々条件が厳しくなる電子実装部の異種材接合部や輸送用機械の軽量化の要求に応えるための,金属,複合材料,樹脂などの接着接合部の信頼性向上への期待から,界面接合部や接着構造部の信頼性評価,設計技術の重要性が高まっている.このような問題に取り組んだ,幅広い範囲の研究発表を募集する.
OS-15
炭素ナノ材料複合材料のマルチスケールメカニクス
Multiscale Mechanics of Carbon Nanomaterial Composites
山本  剛(東北大学) 川田 宏之(早稲田大学)
林  靖彦(岡山大学) 井上  翼(静岡大学)
島村 佳伸(静岡大学) 國友  晃(トヨタ自動車)
本OSでは,グラフェンやカーボンナノチューブに代表される炭素ナノ材料から構成される複合材料を対象として,「ナノスケールの炭素ナノ材料の力学特性」と「マクロスケールの複合材料の力学特性」との結びつきを明らかにする.マルチスケールメカニクスに関する発表を募集し議論することを目的とする.
OS-16
先進複合材料の特性評価と最適設計
Characterization and Optimum Design of Advanced Composite Materials
荒井 政大(名古屋大学) 吉川 暢宏(東京大学)
島村 佳伸(静岡大学) 真田 和昭(富山県立大学)
倉敷 哲生(大阪大学) 後藤 圭太(名古屋大学)
繊維強化プラスチックやナノ複合材料,バイオコンポジットなど,各種複合材料の特性評価,強度評価に関する実験的手法や強度,剛性,製造プロセスの最適設計法,破壊・損傷の数値シミュレーションなど,先進複合材料に関する幅広い研究発表を募集する.

6) 新分野開拓

OS-17
異分野の研究に耳を傾けよう!  材料力学における融合セッション
Shall We Learn from Researches in Interdisciplinary Fields? Fusion session of Material Mechanics
山田 浩之(防衛大学校) 渡辺 圭子(立命館大学)
西田 政弘(名古屋工業大学) 樋口 理宏(金沢大学)
安全で豊かな未来を切り拓いていくためには,異分野が融合した社会創成が必要です.材料力学は,機械構造物,インフラ設備等の設計・評価だけでなく,防災,医療福祉やスポーツ等,多岐にわたる分野へ活躍の場が広がっています.そこで,分野の枠を超え,異分野の研究に学び,新たな研究のヒントや刺激,新展開を見出すセッションを企画します.他部門・他分野からも積極的にご参加ください.
OS-18
産学連携と社会実装(先進技術紹介セッション)