D&S部門講演会を読谷村@沖縄で企画,開催したのは4年前になります.この4年間,欧州危機,アラブの春,そして東日本大震災と原発事故など深刻な出来事が多くありました.地球上の多種多様なモノやコトが複雑に絡みあう中で,非常に高速に大規模に世界のシステムは変化しています.微妙なバランスを保持しながら,ギリギリの状態を維持しています.地球環境問題,エネルギー問題,食料・水問題などの諸問題は残り,激変する社会システムと革新技術のシステム調和に解決の糸口を見出そうとしています. 一方,インターネットによるサービスやシステムの爆発的な普及と変化は無視できなく,クラウド,ビックデータは設計工学・システム部門においても無視できない技術領域,基盤となりつつあります.関連して,イノベーションからオープンイノベーションの必要性,デジタルエンジニアリングからメイカームーブメントへの革新など,もの作りの「有り様」が議論され始めています.
4年前,読谷村の素晴らしい場所で,沖縄の歴史と文化と交流し,普段とは異なる視点での観察,分析,思考することの効用と重要性を確認しました.複雑化,高度化する現代社会,システム環境においてイノベーションが待望されています.多くの刺激を与えてくれる沖縄の地を再選択し,システム的に広範な知識を総合する設計工学の観点から,直面する問題や将来を見据えた課題などを幅広く扱い,議論する絶好の機会を用意しています.多くの皆様にご参加いただき,最新の研究成果の発表とそれに基づく活発な討論をしてくださいますようお待ち申し上げます.