■■ 特別講演 Ⅰ ■■
講 師:古川 俊雄 教授(琉球大学工学部・日本機械学会九州支部沖縄地区長)
題 目:『 琉球大学から見た沖縄の産業と未来 』
概 要:
琉球大学は他の大学と異なる経緯で設立され今日を迎えている。そのため、まず琉球大学の現状を含めて説明する。次に日本機械学会九州支部の取り組みと沖縄地区会の活動について説明する。その後、沖縄の産業に関連して、7月に東京で開催された企業誘致セミナーにおける、沖縄県の投資環境、ANA沖縄貨物ハブ概要と活用方法、沖縄電力の供給体制などについて説明する。さらに、一般財団法人南西地域産業活性化センターの産学官交流サロン、公益社団法人沖縄県工業連合会が主催する「ふるさと企業訪問」や沖縄県の資料などを用いて、沖縄の現状と未来について私見を含めて概説する。
■■ 特別講演 Ⅱ ■■
講 師:金城 盛順 氏(沖縄県金型技術センター長)
題 目:『 沖縄県のものづくり産業振興の現状 』
概 要:
沖縄県は、金型自給率の低いことや工業系教育機関からの卒業生が多いという県内の現状と、人材の確保・育成を課題とする国内金型業界のニーズを捉え、優秀な技術者を育成する取り組みを行い、金型メーカーの誘致を通して県内製造業の活性化を進めている。金型技術研究センターは、2010 年4月に沖縄県工業技術センターで金型に関連する人材育成、研究開発を行う部門としてスタート、同年7 月には、素形材産業賃貸工場と併設される形で金型技術研究センターの建家が完成し、現在は人材育成事業の他、教育機関・企業との共同研究、人材交流を行っている。
従来、沖縄は中央から遠く離れているため、地理的ハンディを負っていると考えられてきたが、グローバル化の進展した現在、逆にアジアの主要都市に近い沖縄の優位性が強調されるようになった。金型技術研究センターは、これら外部環境の変化を的確に捉え、沖縄でのものづくり産業の振興に貢献していきたい。