特別企画

特別講演

演 題:

宇宙探査ロボティクス最前線(はやぶさ2から将来宇宙探査へ)

講 師:

久保田 孝 氏

宇宙航空研究開発機構
日 時:
9月17日(金)13:00-14:00
概 要:
 宇宙にはたくさんの謎がある.その謎を解明するために,宇宙に衛星や探査機を打ち上げて,遥かなたの宇宙の観測を行い,また,さまざまな天体を訪れている.欧米はじめアジアなど世界各国で月惑星探査が盛んに計画,推進されている.我々の住む地球,そして太陽系がどのようにできて,今後どうなっていくのか,起源と進化の解明および火星の生命探査を目指している.
 小惑星や彗星などの小天体は,小さいが故にすぐに冷えて固まったため,太陽系の初期の情報をそのまま残していると期待されている.そのため,太陽系内の小天体探査ミッションが盛んに推進されている.米国NASA は,STARDUST ミッション(1999 年2 月打上げ)において,彗星Wild2 に接近してその塵を集め,地球に持ち帰った.2002 年に打上げたNASA のDeep Impact ミッションでは,2005 年7 月にテンプル1彗星のフライバイ時に高速弾丸を打ち込んで,その時の発光などを調べて彗星の性質を調べた.
 日本の宇宙科学研究所(現JAXA)は,2003 年5 月9 日に「はやぶさ」探査機を打ち上げ,世界で初めて小惑星のサンプルリターンミッションを遂行した.2014 年12 月には,小惑星探査機「はやぶさ2」を打ち上げ,2018年6 月に小惑星「Ryugu」に到着,2019 年2 月に高精度なタッチダウンに成功した.また,同年4 月には,世界で初めてインパクタによる人工クレータの生成に成功した.さらに,同年7 月には,第2回目のタッチダウンを行い,小惑星の地下物質のサンプル採取を実施した.「はやぶさ2」探査機は,2019 年11 月に小惑星を離れ,2020年12 月に地球に帰還し,サンプルの入ったカプセルを地球に届けた.現在,サンプルを分析中である.
 さらに,JAXA では,2022 年度打ち上げを目指して,月着陸技術の実証ミッション「SLIM」を開発である.また,火星衛星探査ミッション「MMX」の開発を行っており,火星の衛星フォボスから,サンプルリターンを行う計画である.さらには,月周回および月面拠点構築を行う米国のアルテミス計画にも参画する計画である.
 本講演では,小惑星探査機「はやぶさ2」を通じて得られた最先端技術について概説するとともに,困難を乗り超えるために必要なプロジェクトのマネジメントについて述べる.また,「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星Ryugu」のサンプルの初期分析結果について紹介する.さらに,今後の日本の月惑星探査戦略を展望するとともに,国際宇宙探査の概要および,必要となる技術課題についても紹介する.

特別講演

演 題:

次世代新幹線の実現を目指して~ 新幹線試験プラットフォーム ALFA-X ~

講 師:

浅野 浩二 氏

東日本旅客鉄道株式会社
日 時:
9月17日(金)14:10-15:10
概 要:
 JR東日本における新幹線に関する研究開発は、高速化を大きな柱として進めてきた。 新幹線のレベルアップを目指し、高速化の研究開発から生じる課題に加え、日々の運行の中で表面化した課題の解決や、効率性とサービスレベルをより向上させるために幅広い技術領域において研究開発に取り組んでいる。
 現在、将来の新幹線に向けた研究開発においては、安全・高速な移動手段の提供に加えて新たな価値の提供を目指している。この実現のため、「さらなる安全性・安定性の追求」「快適性の向上」「環境性能の向上」「メンテナンスの革新」の4つのコンセプトのもとで開発を進めている。
 本講演では、JR東日本におけるこれまでの新幹線にかかわる研究・開発の経緯、将来の新幹線「次世代新幹線」の構想と、これらの研究開発の評価のための「試験プラットフォーム」であるE956形式新幹線試験電車「ALFA-X(アルファエックス)」について紹介する。

特別講演

演 題:

自動走行技術の POV(Personally Owned Vehicle)および MaaS(Mobility as a Service)実用化について

講 師:

横山 利夫 氏

産業技術総合研究所
日 時:
9月17日(金)15:20-16:20
概 要:
自動走行技術の実用化に際しては、世界各地でPOV(個人所有の乗用車等)への適用とMaaS(移動サービス)への適用の2種類のアプローチが展開されている。
自動走行システムをPOVに適用する場合は、可能な限り自動走行システムが作動する範囲(Operational Design Domain)を広く設定する必要が有り、自律型のシステム構成中心で実用化可能な自動走行レベル3を車両に搭載するアプローチとなる。
自動走行システムをMaaSに適用する場合は、ドライバー不足対策やシステムコストダウンのためにDriverless MaaSシステムとすることが期待されている。このような高度な自動走行システム(レベル4)を実用化するためには、ODDを限定すると共にインフラとの協調が必要となる。
それぞれのアプローチの違いを述べたうえで、まずはPOVに搭載された高速道路本線上で作動するTraffic Jam Pilotシステム(自動運転レベル3)の開発や制度整備の経緯およびTJPシステムの概要について説明する。
続いて、現在実用化に向けて検討されているDriverless MaaSシステムの、実証実験地域(ODD)や車両、遠隔監視(運行管理)、インフラ連携システムの概要について説明する。

v-BASEフォーラム

日 時:
9月13日(月)09:00-17:15
場 所:
講演室6(オンライン開催)
内 容:
こちらをご覧ください(PDF)

v-BASEフォーラム懇親会

オンライン開催につき,懇親会は中止とさせて頂きます.

v-BASEフォーラム関連講習会

日 時:
9月13日(月)09:00-11:45
場 所:
講演室6(オンライン開催)
内 容:
v-BASEフォーラム案内をご覧ください(PDF)

若手活性化委員会企画「人脈づくり交流会」

日 時:
9月14日(火)18:30-20:00
場 所:
オンライン
参加費:
無料
内 容:
「人脈づくり交流会」は,若手研究者および博士・修士・学士の学生を対象とし,懇親会の和気藹々とした雰囲気の中で,機械力学・計測制御部門の若手研究者と学生との交流を深めることを目的としています.若手研究者と学生の情報共有・ 意見交換の場として,今年もオンラインにて開催致します.oVice(オヴィス)というコミュニケーションツールを使って行います.詳細は以下のPDFファイルをご覧ください.多くの方々のご参加をお待ちしております.
実施概要:

こちらをご覧ください(PDF)

参加方法:

NEW! こちらをご覧ください(PDF)

東京大学 駒場Ⅱキャンパス

〒153-8505
東京都目黒区駒場4丁目6-1

問合せ先

日本機械学会
D&D2021実行委員会
E-mail: