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特別寄稿

ユニバーサル技能五輪国際大会
(第39回技能五輪国際大会 in 沼津・第7回アビリンピック in 静岡)報告

 



柳下 福蔵  
(沼津高専)  


     東京、大阪についで日本で3回目の開催となる第39回技能五輪国際大会(沼津)と第7回アビリンピック (静岡)が世界で初めて「ユニバーサル技能五輪国際大会」として2007年11月15日(木)〜18日(日)の間、 沼津市と静岡市で同時開催された。
     第39回技能五輪国際大会は、沼津市東部に隣接する門池、沼津高専、国産電機の3競技場において、 過去最高の46の国や地域から選手812名(含む、日本選手51名)、役員・審判等約2500名を迎え、 期間中の入場者は約22万人にのぼり、21日(水)、大成功のうちに閉会式を終了した。
     沼津高専の学生は競技ボランティア協力(IT関連競技補助他200名)、産業PRブース設置 (学校紹介・教育研究活動の成果物展示他)、ものづくり体験コーナーへの参加(学生による電子工作 ・化学実験実演他)などで大会を支援し、大会運営に大きく貢献した。
     同時開催した沼津高専のオープンキャンパスは「未来を拓くものづくり技術者教育」をテーマに機械工学科、 電気電子工学科、電子制御工学科、制御情報工学科、物質工学科および教養科が学科紹介・展示・ 体験コーナーなど工夫を凝らせた高専紹介を行った。また、15日(木)から17日(土)までは学生の企画による 高専祭も行われ、会場を賑わせた。
     また、同校を会場に高専機構の国立高専紹介イベント「高専ってなぁに?国立高専における教育と 研究の紹介」が実施され「ロボコン、プロコン、デザコン紹介」、「世界へ!高専制度の紹介」 (東京高専協力)、「ものづくり界で活躍するOB・OG紹介」(豊橋技科大協力)、「独創的・ 先端的・企業連携的な研究・教育内容紹介」が行われた。さらに、各高専の協力展示・実演として 豊田高専の「日本人のロボット観・・からくり人形からホームロボットまで」、沼津高専の 「概要紹介」・「専攻科及びテクノセンター紹介・専攻科研究(共同研究)紹介」・「卒業生紹介 (活躍する沼津高専卒業生)」、宮城高専の「移動実験車(リカレンジャー)によるびっくりサイエンスショー」 が実施され、小中学生をはじめ、国内外からの多くの来場者の注目を浴びていた。
     第39回技能五輪国際大会の競技結果は、日本が1971年以来36年ぶりに金メダル獲得数単独第1位 となり(表参照)、日本のものづくりスキルの健在ぶりを内外に示すことができた。なお、 第40回技能五輪国際大会は2009年にカナダ・カルガリーで開催される予定となった。



    図1 ポリメカニクス競技に取組む日本選手図2 精密機器組み立ての競技課題


    図3 競技に取組む外国人選手図4 競技に取組むメキシコ選手


    図5 からくりロボットの実演(豊田高専)図6 学科展示(沼津高専)


    図7 リカレンジャー(宮城高専)図8 ものづくり体験コーナー(沼津高専)

         


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    日本機械学会
    技術と社会部門ニュースレターNo.19
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