>
[部門企画] 機械の日記念行事

「自分発見!ものづくり発見!・・・第1回」

 

【開催報告】




以上のように、ご案内いたしましたこのイベントを、無事終了することができました。夏休み中の8月16日(木)から29日(水) までの2週間にわたり、上野の科学博物館での展示は、日本であまり知られていないブルネルを、 多くの人々具体的には3000名を超える科学と技術に関心のある方に知って頂ける機会を、提供できました。
 以下に、展示の内容につきまして写真を示して、報告いたします。


■ 展   示  「ブルネルの人と作品」

 ブルネルの紹介として、鉄道、蒸気船、橋、トンネル、駅舎、病院など、ブルネルの時代を超えた事績についてパネルと模型により展示しました。 下にパネルや模型などの写真を示します。

   地球館通路前のブルネル紹介パネルとブルネルキャラクター付きポスター(一部)


 ブルネルのキャラクターは、来場者に子供が多いので、親しみを作ることができました。
             ブルネルの業績や作品を示すパネル

最新ELパネルによる案内 ブルネルのクリフトン吊橋のベンチ

ブルネルのロイヤルアルバート鉄橋 メイデンヘッドアーチ橋のベンチ

          人気のあった大気圧鉄道の模型の実演と機構の説明

■ ト ー ク

 8月18(土) には、11:00、14:00からそれぞれ20分間、「ブルネルのものづくり」と題して企画者の佐藤建吉が、 ブルネルの先取りした設計、ものづくりについてやさしく語りました。また翌8月19(日)にも11:00、14:00からそれぞれ20分、 「ブルネルの冒険」と題して大川時夫氏がブルネルの幼少期の逸話について、自著の童話を元に語りました(下図)。

佐藤建吉氏のトーク 大川時夫氏のトーク


 また、8月19(日)13:00、15:00からはそれぞれ20分間、「夢をかなえるエンジニア」を演題に茂木宏子氏が日本人の 先輩エンジニアが取り組んだものづくりへの取り組みについて、リニアモータカーや橋を例として、そのエンジニアの 情熱や喜びについて語りました。8月25(土)の11:00、13:00にはそれぞれ20分ずつ、「ループウィング風車の発想」と 題してその開発者の吉田穣氏が、従来とは違う風車の発想とねらいについて、模型を示し語りました。いずれも好評でした(下図)。

茂木宏子氏のトーク 吉田穣氏のトーク


 8月25(土)15:00、26(日)10:30からそれぞれ20分、「MOTTAINAI風車の科学」として、福島県立相馬高校のSSHの課題研究 として行ったペットボトルを風車の羽根に利用したMOTTAINAI風車について、実物の羽根を示し、卒業生の坂本さんと担当教師の 高村泰広氏が説明された(下図)。

      相馬高校のペットボトルによるMOTTAINAI風車(高村先生と坂本さん)


■ 関 連 展 示  「ブルネル賞受賞作品紹介」

 ブルネル賞は、1985年にブルネルの鉄道GWRの開通150周年記念年に制定された鉄道に関する国際デザイン賞です。 わが国のJR東日本関連の鉄道車両、駅舎、駅からマップ、フルカラーLEDなどでのブルネル賞受賞作品が展示されました。 フルカラーLED表示パネルとさいたま新都心駅では、応募パネルと模型、さらに受賞した賞状が展示された。 JR総武線快速E217系、同特急成田エクスプレスの車両パネルとNゲージ模型は、ブルネル賞が身近なものであることの展示でした。 駅舎デザインで、受賞した伊藤邦明氏(伊藤邦明都市建築設計事務所)は、JR水郡線・磐城塙駅模型を展示し、連日説明された。

ブルネル賞展示コーナー フルカラーLED表示パネル模型(新陽社提供)

伊藤邦明氏と塙駅模型 塙駅模型

■ ま と め

 以上のほか、敬愛学園高校生の橋模型(2作品)のほか、佐藤建吉のブルネル関連の書籍ほかも展示された。

敬愛学園高校生のロイヤルアルバート橋模型 ブルネルの書籍とグッズ

 この機械の日記念行事により、ブルネルとそのエンジニアスピリットの紹介、それに関わるものづくりへの興味と発見を、 子供たちに呼び起こすことができ、さらにブルネル賞とともに知名度を高めることができたと思われる。 なお、資料の提供、説明、設営、運営に参加いただいた個人、団体、会社の皆様に御礼申し上げます。とくに国立科学博物館の 鈴木一義氏には大変お世話になりました。また本展示を開催するに当り、大和日英交流基金からの援助をいただきましたことを 明記し、謝意を表します。

■ 本企画責任者

 日本機械学会技術と社会部門/ブルネル研究会主査、研究交流委員長
 千葉大学大学院/佐藤建吉 (連絡先) Tel.:043-290-3215 E-mail: ksato@tu.chiba-u.ac.jp

     


目次へ
日本機械学会
技術と社会部門ニュースレターNo.18
(C)著作権:2007 社団法人 日本機械学会 技術と社会部門